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2016年01月21日

【環 境】廃棄物焼却施設の排ガスに含まれる水銀を除去するシステム開発


JFEエンジニアリングは、廃棄物焼却施設の排ガスに含まれる水銀を除去する新たなシステムを開発した。

排ガス中の水銀は活性炭で除去でき、濃度は分析計で計測できる。しかし、廃棄物焼却施設の排ガスには多量のばいじんが含まれ、水銀濃度分析計に悪影響を与えることから、従来のシステムでは濃度に合わせた適切な量の活性炭をタイムリーに吹き込めなかった。

新システムは、ばいじんの影響を受けることなく水銀濃度を測定し、活性炭の吹き込み量を柔軟に制御して水銀を除去する。水銀分析計は従来、焼却炉からバグフィルター(集じん機)や触媒脱硝塔を通した後の煙突に設けていたが、新システムは焼却炉の直後の段階に設置して活性炭の吹き込み量を制御する。

稼働中の廃棄物焼却施設にて約2カ月実証試験したところ、排ガス中の水銀濃度を常に自主基準の5分の1以下にできるとともに、活性炭の使用量が半減することを確認した。 

水銀リスク低減の規制を定めた「水銀に関する水俣条約」が2013年に採択され、管理強化や法的規制が検討される中、同社は廃棄物処理施設にシステムの採用を働き掛ける。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| 企業の取り組み 【機関別】