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2016年01月06日

【知 識】富士フイルムとアニコム 動物の先端医療技術・サービスを開発・提供する合弁会社設立


富士フイルムとアニコム ホールディングス(以下 アニコム)は、動物の先端医療分野で業務提携し、2016年春に合弁会社を設立する。新会社は、動物の先端医療分野において、再生医療(※1)を中心とした革新的かつ高度な先端医療技術およびサービスの開発・提供を行う。

国内の犬猫の飼育頭数は、2004年に15歳未満の子供の数を上回り、現在もその傾向が続いている。(※2)また、ペットに対する愛着も高まり、ペットの家族化が進んでいる。このような中、人と同様、長寿化によってがんや糖尿病などの生活習慣病に罹患する犬猫が増えており、動物医療の高度化を望む飼い主が増加している。これまでの動物医療は、人の医療などを参考に発展してきたが、動物に適した医療を提供していくためには、動物での診療データを明確なエビデンスとして蓄積していく必要がある。さらに動物医療の高度化によって高額化する医療費の負担を軽減するペット保険の重要性も、今後ますます高まっていく。

富士フイルムとアニコムは、基本合意に沿って、再生医療を中心とした動物の先端医療技術およびサービスの開発・提供を行う合弁会社(出資比率 富士フイルム:51%、アニコム:49%)を設立する。新会社では、富士フイルムが写真フィルムで培った高度な生産技術や品質管理技術、画像診断技術、血液の化学成分の分析技術、再生医療に関する技術と、アニコムの動物病院ネットワーク、電子カルテシステム、豊富な診療情報を組み合わせ、動物の先端医療の実現を目指す。

新会社では、動物の先端医療技術およびサービスを開発し、動物病院に対して提供していく。なお、同技術・サービスに必要な機材のうち、再生医療用材料および画像診断システムなどの医療機器は富士フイルムが、電子カルテシステムはアニコムが提供していく。またアニコムは、飼い主の医療費負担軽減と先端医療普及に向けてペット保険の開発も行う。

※1:再生医療は、人工的に培養した細胞や組織などを損傷した臓器や組織に移植し、患部の機能を回復させる医療技術

※2:2014年は、犬猫の飼育頭数2,031万頭に対し、15歳未満の子供の数1,632万人(出展:ペットフード協会、犬猫飼育率前項調査、総務省統計局統計)

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:46| 知識