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2015年10月01日

【環 境】日立 環境対応自動車向けの高効率かつ高出力なインバーターを開発


日立製作所と日立オートモティブシステムズは、環境対応自動車の長距離走行や快適な加速性能の実現に貢献する高効率かつ高出力なインバーターを開発したと発表した。同インバーターは、低損失化が可能なSiCパワー半導体を複数並列実装したパワーモジュールと高速スイッチングが可能な配線実装構造を適用することにより、同社の従来型車載用インバーターと比較すると電力損失を60%削減し、同体積での電力容量を約2倍に拡大した。

現在、欧米や中国などではCO2や窒素酸化物などの削減を義務づけた環境規制が段階的に強化され、環境対応自動車へのニーズが高まっている。また、これに伴いハイブリット電気自動車など環境対応自動車の普及に向けた電費改善や輸送力の向上が求められている。そのため、電動化車輌に搭載されるコンポーネントの高効率化や高出力化が不可欠となっている。

この状況に対して両社は、車輌の走行や発電に欠かせないモーターを制御するインバーターの電力損失低減による高効率化と高出力化に取り組んでおり、先に開発したSiC-GaNの並列実装技術と両面冷却型パワーモジュール技術を応用し、フルSiCパワーモジュールとこれを用いた環境対応自動車向けインバーターを開発した。適用した技術は次の通りである。

 ・負荷電流の均等化を実現するパワー半導体の制御信号配線の実装技術
 ・高速なスイッチングを可能とする金属製冷却フィンによる磁場エネルギーの削減技術 

両社は、今後も電気自動車やハイブリット電気自動車など環境対応自動車向けに搭載されるインバーターの高効率化および高出力化に向け、両面冷却型パワーモジュールなどの技術を活用することで、性能向上に貢献する革新的な技術開発を進めていくとしている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 10:32| 企業の取り組み 【機関別】