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2015年09月14日

【環 境】横浜ゴム、理研、日本ゼオン バイオマスを原料にした合成ゴムの新技術を開発


横浜ゴムは、理化学研究所(以下、理研)、日本ゼオンとともに、バイオマス(生物資源)からイソプレンを合成することに成功した。

イソプレンは自動車タイヤなどの原料として使われる合成ゴム(ポリイソプレンゴム)の原料として使用される。現在、イソプレンはナフサ熱分解の副生成物として工業的に作られているが、新技術の開発によって、今後石油への依存度が低減でき、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素削減につながる。

横浜ゴム、理研、日本ゼオンは、平成25(2013)年からバイオマスから合成ゴムを作りだす共同研究を進めてきた。研究に当っては理研・環境資源科学研究センター(CSRS)が保有する細胞設計技術、植物科学技術が活用された。この結果、「in silico(イン・シリコ)代謝設計技術」(コンピュータで微生物の代謝経路をゲノムスケールで設計する技術)を用いて人工代謝経路を設計し、イソプレンの新規合成法を発見した。今後、平成32(2020)年代前半を目標に実用化を目指す計画。ポリイソプレンゴムは化学構造が天然ゴムに類似することから合成天然ゴムとも呼ばれる。このため新技術の開発は、化石燃料使用の削減だけでなく、気象条件によって生産高が変動する天然ゴムの補填原料としても期待される。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 07:20| 企業の取り組み 【機関別】