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2015年08月03日

【物 流】国交省 第5回物流小委員会・第3回物流サービス小委員会が合同会議を開催


平成27(2015)年7月23日、第5回物流小委員会と第3回物流サービス小委員会は合同会議を開催した。これは今後の物流政策の基本的な方向性等について検討を進めているもので、今回は地域で取り組んできた共同輸配送の事例についての報告と、今後の物流政策の基本的な方向性等について中間とりまとめと論点整理を行った。

地域での共同輸配送の取り組み事例のひとつに、福岡市天神地区での共同配送(イエローバードの事例)が紹介された。
イエローバードは交通事情の悪化などをきっかけに、配送業務を2社に集約して昭和53(1978)年から実施された。同地区での共同輸送は、平成8(1996)年に過去最高の取扱個数・参加事業者数を記録したが、その後は減少傾向にある。課題として、(1)大手宅配事業者の離脱、(2)再開発による管内物流の進展に伴う形骸化、(3)地域関係者がより一層関与する必要性を挙げた。これらを踏まえ、共同輸配送システムは、地域のインフラとしてシステム発足後も地域関係者が協働し、共配システムを持続させるための継続的枠組みが必要だとした。

物流の方向性としては、大都市の活力を物流面で向上させるための施策として、地域での共同配送や荷さばき施設の共用化等による「エリアマネジメントの促進」を取りあげた。この他には、「物流に配慮した建築物の設計・運用」「宅配便の再配達の削減」などを論点とした。

加えて、過疎地等における持続可能な物流ネットワークの構築に向けた施策には、「小さな拠点」を核とした新たな輸送システムの構築を示した。持続可能な物流ネットワークを確保することで、個別訪問サービスを効率的・効果的に提供し、「小さな拠点」を核とした貨物輸送の共同化及び生活支援サービスとの複合化による新たな輸送システムの構築を促進するべきだとした。また、公共交通機関を利用した貨客混載や、自家用自動車等での有償貨物運送を可能とする措置についても取り上げた。

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投稿者:gotsuat 09:50| 行政関連