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2015年07月27日

【環 境】アルハイテック、アルミ系廃棄物から水素を抽出し発電に利用するシステムの検証に着手


アルハイテックは、NEDOプロジェクトにおいて朝日印刷の協力のもと、アルミ系廃棄物から水素を発生させ発電に利用するシステムの有効性検証に着手する。

アルハイテックは、リサイクルが困難と言われていたアルミ系廃棄物からアルミを分離し水素を発生させ発電に利用する画期的なシステムを独自に開発。平成26(2014)年12月からNEDOによる「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」において、本システムの有効性を産業界で検証する為に乾留炉(※)と水素発生装置の開発に取組んできた。

今般、実用化への目処が立った事から、アルハイテックは朝日印刷の協力を得て、富山市の朝日印刷工場敷地内に規模を拡大した装置を設置。工場から出る紙・アルミ・プラスチックの複合材製品の端材を利用した実働工場におけるシステムの検証に着手する。平成27(2015)年に装置の設置を完成させ、翌年から運用を開始する。

アルハイテックが開発したシステムは、アルミ付紙パック等、紙・アルミ・プラスチックの複合材廃棄物から、パックパルパー(分離機)でパルプ成分を取り出し、残ったアルミ付プラスチックを乾留炉で加熱する事で、ガス、オイルと高純度のアルミに分離。分離回収したアルミを水素発生装置で特殊アルカリ溶液と反応させ、発生させた水素を発電等に有効利用するというもの。

今回、原料供給源に隣接した施設で処理を行う為、外部への搬送がなくなり、さらに余剰熱を工場で利用する事で大きな省エネ効果が期待される。アルミ系廃棄物900トンを処理した場合、原油換算で約450kl、電力量換算で約1,700千kwh(一般家庭4,600軒分の月間使用量)の省エネが可能となる。CO2排出削減量は、年間約1,200トン(一般家庭2,680軒分の月間排出量)になる。

※乾留炉
空気を絶った状態で加熱する事で燃焼を抑え、熱分解させる装置

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| 企業の取り組み 【機関別】