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2015年07月09日

【物 流】DBJとJERI 「北海道と本州を結ぶ海上輸送の最近の動向」を公表


平成27(2015)年6月30日、日本政策投資銀行(DBJ)と日本経済研究所(JERI)は共同で調査レポート「北海道と本州を結ぶ海上輸送の最近の動向」を公表した。

これによると、北海道・本州間における物流は、海を挟むことから、海上輸送・JR貨物・航空輸送が重要手段となっている。特に全国各地と北海道の各港を結ぶ海上輸送は、平成23(2011)年度の道内・道外間機関別輸送量において80%のシェアを占めており、大きな役割を果たしている。その他、北海道・本州間の海上輸送の特徴として、季節による貨物量の変動が大きい点や、農産物等の出荷が増加する夏〜秋を除き、北海道への移入が移出を上回っている点がある。

次に、ドライバー不足と労働時間規制の強化は、(1)港からのドライバーの運転距離を最短化できるような海上輸送ルートの選択、(2)RORO船やフェリーにヘッドレスシャーシ等を乗せて運ぶ・トラックの無人化、(3)フェリー航路の運行時間がドライバーの休息時間として適切になるようなフェリー航路の選択、の3点から見た時に、海上輸送の利用航路や輸送貨物量に影響を及ぼしている。

また、船の代替建造が進んでいることから燃費が向上し、同時に船の大型化が徐々に進んでいることを指摘した。船の大型化に伴う船腹の拡大については、貨物のピーク時以外では余剰をもたらしてしまうことから、中長期的に考えると航路や便数の削減を通じたサービス低下につながる懸念がある。今後は、北海道の産業や消費者の視点も重視しながら、海上輸送の在り方や他の輸送機関との役割分担を考えていく必要があるとした。

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投稿者:gotsuat 09:50| 物流事業者