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2015年06月10日

【物 流】「ユニットロードシステム検討小委員会」発足会議を開催


日本物流団体連合会(物流連)は、平成27(2015)年5月29日(金)、ユニットロードシステム検討小委員会の発足会議を東京都内で開催した。

ユニットロードシステムとは、代表例として一貫パレチゼーションがあり、貨物を標準化された単位にまとめ、発荷主から着荷主までの間で必要となる荷役作業を機械化などにより、作業負担を最小限とし、物流全体の効率化を図るシステムである。同会議は物流業における労働力不足を解消するために、具体的に課題に取組む目的で発足した。

はじめに、これまでのユニットロード化の経緯を振り返り、出席者による現状の課題について、下記内容の意見交換が行われた。

1.積載効率が低下することを理由に、パレットの利用が敬遠される品目があること
2.トラック輸送に関して、発荷主と着荷主の間において作業の平準化に向けた協調性が図られていないこと
3.製品規格は重視されるが、パレットへの適合性など輸送の際の効率性については十分に考慮されていない品目があること
4.パレットサイズが複数あること
5.レンタルパレットが流出し一部回収が困難であること
6.荷主と物流事業者がパートナーとして取組むべき課題だが、従来の慣行が意識としてあることから関係の改善が難しいこと

一方、一昨年より幹線輸送を中心にトラックドライバーが不足するという問題が顕在化していることに対し、荷主と物流専業者が協同して、工場ラインから納入先まで、サプライチェーン全体のユニットロード化を進める事例も新たな動きとして見受けられると紹介された。そして、通販の拡大や生産の海外移転などに伴い、輸送単位の小ロット化が進むなど、日本の物流そのものに変化が生じ、過去の調査資料をそのまま活用できない可能性も指摘された。

これらを元に、今後について、下記諸点の意見交換を行い、次回以降の検討の方向性を確認した。

1.速やかにアンケート調査を行い、現在の手荷役の実態を正しく把握するとともに、今後表面化する恐れがある課題について情報収集を行う必要があること
2.時代状況を踏まえれば、手荷役による作業の継続性は難しくなっていること
3.物流の全体効率化に向けて、物流事業者から積極的に発荷主と着荷主に対して働きかけることが必要であること

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:50| 物流事業者