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2015年06月03日

【物 流】国交省 貨物自動車運送業における中継輸送に関するQ&Aをまとめ


国土交通省(以下、国交省)は平成27(2015)年5月26日、トラックドライバーの人材確保及び過労運転防止対策の観点から、「貨物自動車運送業における中継輸送に関するQ&Aについてとりまとめた。

国交省は、中継輸送の定義を、長距離・長時間に及ぶ運行等において、運行途中の中継地等において他の運転者と乗務を交替する輸送形態と指し、現行の法制上、中継輸送を実施することは可能だと述べた。だが、以下の条件が異なる場合においては、必要となる措置が異なる点に留意を促した。

・同一事業者内で中継輸送を実施する場合
・同一事業者内のGマーク営業所間で中継輸送を実施する場合
・異なる事業者間で中継輸送を実施する場合
 


・同一事業者内の他の営業所に所属する運転者を事業用自動車に乗務させたい場合
原則として、運行管理は事業用自動車の配置された営業所において行う必要がある。中継輸送を実施するために他の営業所に所属する運転者を乗務させる場合には、当該運転者を事業用自動車の配置された営業所においても所属させ、点呼や労務管理等の運行管理を行う必要がある。

・双方ともGマーク営業所の場合
2拠点間を定時で運行するなど定型的な業務形態にある同一事業者内の双方のGマーク営業所が、運行途中において他営業所の運転者と相互に交替を行う場合は、「貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について」第17条第2項に規定する所要の措置をとることにより、車両の配置された営業所ではなく、運転者の所属する営業所により点呼を実施するなど運行管理を行うことが可能となり、運転者の兼務は不要。なお、この場合、同第7条第1項第6号に規定する所要の措置をとることにより、運転者が他のGマーク営業所の運行管理者又は補助者と対面点呼を行った場合は、当該運転者が所属する営業所の補助者との電話点呼が認められる。

・異なる事業者間の中継輸送の実施方法
異なる事業者間での中継輸送については、「貨物自動車運送事業の用に供する事業用自動車の相互使用について」により、相互使用を行う当事者間において、以下の事項について措置すること。

1.相互使用を行う当事者間において、次の点につき、協定書等により定めておくこと。
 1 運行区間及び運転者の交代する場所
 2 相互使用の対象となる事業用自動車が配置されることとなる営業所
 3 相互使用の対象となる事業用自動車の当該営業所毎の車両数
 4 相互使用の対象となる事業用自動車の自動車登録番号
  (区間及び配置されることとなる営業所を示すこと)
 5 相互使用の対象となる事業用自動車の運行管理、車両管理及び事故の処理
  についての相互の責任関係
 6 損害賠償に関する事項

2.相互使用の対象となる事業用自動車には、事業者名及び運行区間等を記載した表板を当該事業用自動車の助手席側の前面に外側から見やすいように置くこと。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 行政関連