<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ
2015年04月27日

【環 境】世界初の電池式家庭用ガス警報機を開発


大阪ガスと東京ガスは、世界初の、電池で駆動する壁掛けタイプの家庭用ガス警報器(以下「同製品」)を、警報器メーカー(※1)と協力して開発した。

家庭用ガス警報器「ぴこぴこ」は、万一のガス漏れや不完全燃焼による室内での空気の汚れを検知し警報する機能を備えた警報器で、設置方法として、天井に取り付ける天井付タイプと、壁からつりさげる壁掛けタイプの2種類から選択できる。

従来のガス警報器は、ガスを検知するガスセンサーを一定の温度に保つ必要があるため、消費電力が大きく、AC100V電源が必要であった。そのため、壁掛けタイプのガス警報器は、近くにコンセントが必要など、設置場所の制約を受けやすいという課題があった。

上記の課題を解決するために、大阪ガスでは平成11(1999)年から、東京ガスでは平成18(2006)年から省電力ガスセンサーの研究開発に着手し、その結果、半導体製造プロセスなどに使用されるMEMS技術(※2)を用いて小型化(現行機の約100分の1〜500分の1)することで、超省電力(現行機の約数千分の1)を実現した。さらに、NEDO(※3)主催の事業にも参画し、フィールドデータを収集することで、信頼性向上のための改良を重ねた結果、ガス警報器では世界初となる電池駆動を可能にした(※4)。これにより、コンセントの場所に影響されることなく壁掛け設置することができ(※5)、また、電源コードが不要になったこと、サイズを小型化したことで、美観性も向上し、さらに、表面をフラットかつシンプルにすることで、デザイン性も向上した。なお、同製品の有効期限は3年間である。

なお、同製品について、大阪ガスは住宅用火災・ガス・CO警報器を平成27(2015)年5月11日から、東京ガスはガス・CO警報器を10月中旬から、2015年度はそれぞれ1万台を限定発売し、平成31(2019)年を目途に、本格発売する。

※1 大阪ガス:富士電機と新コスモス電機
   東京ガス:矢崎エナジーシステムと富士電機
※2 半導体製造プロセスなどに用いられる微小電気機械システムおよびその創製技術。
※3 NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)による「次世代高信頼性ガスセンサー技術開発」事業。
※4 天井付きのガス警報器は、従来通りAC100V電源が必要です。
※5 天井から30cm以内、燃焼機器から8m以内、等、設置には条件があります。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 11:27| 企業の取り組み 【機関別】