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2015年01月29日

【流 通】低コストで工業廃水や下水を再利用できる「気液界面放電による水処理技術」開発


三菱電機は、気液界面での放電により生成したOHラジカル(※)で難分解性物質を高効率に分解する、工業廃水や下水の処理・再利用に適用できる新たな水処理技術を開発した。

近年、人口増加・生活水準の向上を受けて、全世界的に工業廃水・下水の再利用が拡大している。例えば、アメリカ西部やシンガポールといった水資源が不足している地域では、すでに再利用水の導入が進みつつある。水は電気と同様に社会インフラであり、産業の発展のためには、低コストの水再利用システムが求められる。

一方、多くの工場からの廃水には、従来の分解手法である塩素やオゾンでは分解できない特有の難分解性の化学物質が含まれ、分解除去のためのコストを増やす要因となっている。これらの処理には、分解することなく活性炭へ吸着し除去するか、オゾンとUV照射を併用した促進酸化処理などが適用されてきた。

この気液界面放電による水処理技術を工業廃水や下水の再利用に適用していくことで、グローバルでの水循環社会の実現に貢献する。なお、今回の開発は、山形大学理工学研究科南谷研究室の技術協力の基に進めてており、工業廃水再利用装置として2018年度の事業化を目指す。

※ OHラジカル (ヒドロキシル ラジカル)
極めて強い酸化力(酸化還元電位2.85eV;オゾン2.07eV)をもつ酸化剤

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:39| 流通