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2015年01月09日

【流 通】鹿島道路 斜面舗装工事に供用する施工機械のサポートシステムを現場導入


鹿島道路は斜面舗装工事に供用する施工機械のサポートシステムとして、斜面上の施工機械を安全に保持しつつ、且つ自由に施工移動できる油圧巻き上げ装置を開発し現場導入を行った。

ダム堤や貯水池斜面は遮水の目的で水工アスファルトによる緻密な舗装施工を行うが、施工場所は斜面上となり施工機械の保持が問題となる。斜面角度が緩く機械の転倒角度以内で十分に安全作業ができる場合を除き、安全の為上部もしくは下部からのサポートが必要であり、斜面角度がきつくなるに従い確実に保持をしなければならない。

この場合、ワイヤやロッドで固定してしまうと施工機械の自由度はなくなり施工作業することが出来ない、たとえばワイヤーロープで巻き上げ装置(ウインチ)を用いて保持すると施工機械の移動はウインチの巻き上げと下げ速度に拘束されるものとなり、作業機器自身が自由に移動作業することに制約を受けることになる。そこで、作業機器重量の斜面分力と同じ力で釣り合うような反力を滑車の先にウエイトで賄えば、作業機器は自力で自由に移動作業することが出来る。

この発想から鹿島道路は、油圧ウインチによる巻き上げ装置に斜面分力で牽引しつつワイヤにそれ以上の張力がかかるときは緩み、逆に緩んだ時は斜面分力が発生するまで巻き上げを行う「定張力油圧回路」を開発し、斜面補修工事に用いる巻き上げ機械「ウインチポータ」に搭載した。現在、4機のウインチポーターにこのシステムを搭載し、そのうち2機が小型切削機をサポートして斜面切削現場での作業を開始した。

鹿島道路は20数年前に自動車テストコース用のサポートシステムを開発しており、斜面での転圧機械のスムースな作業環境をすでに提供してきた、今回の定張力サポートシステムはその技術の応用である。
 
今後、斜面切削作業の効率が上がることまた、切削後の清掃作業に用いるため搭乗型のスゥイーパにも適応できるので施工品質の向上と工期短縮・コストダウンを図ることが期待出来る。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 10:10| 流通