2015年01月05日
【知 識】住友商事・日本車両製造連合 台湾国鉄向け車体傾斜式特急電車を受注
住友商事と日本車輌製造は、住友商事を主契約者とし、台湾国鉄（台湾鉄路管理局 Taiwan Railways Administration、以下「TRA」）から車体傾斜式特急電車 TEMU２０００型の追加車両１６両を受注した。
TEMU２０００型は、２０１１年に１３６両を受注し、既に２０１２年から２０１４年にかけてTRAに納入しており、彰化−台北−花蓮−台東間で運用され非常に高い人気と乗車率を維持していることから、今回の追加受注に繋がった。
TEMU２０００型は、台湾東部の原住民の呼称と「団結」の意味合いを兼ねて「普悠瑪（プユマ）号」と命名され、２０１３年２月に営業運転を開始した。この車両は、空気バネを用いた車体の傾斜制御を大きな特長としている。日本の新幹線にも採用されている技術で、カーブを通過する際に、車体を傾けながら走行することで、快適な乗り心地を保ちながらも従来よりも速い速度での運行を実現できる。台湾東部は山岳地帯であり、湾曲した路線を高速で走り抜けることができる日本の最新技術が高い評価を得た。また、耐火性能、衝突安全性を高いレベルで満たしており、さらに、ユニバーサルデザインを採用した車内、TRAの車両で初めてとなる多目的トイレ、授乳室や身体の不自由な方のための優先座席も設置するなど、車両の性能のみならず、乗客の利便性向上も含め、様々な面で注目されている。
普悠瑪（プユマ）号は、台湾東部居住者の日常移動のみならず、台湾北部や西部に住む東部出身の人々の帰省にも役立っており、利便性の向上、観光客の増加、それに伴う経済効果をもたらしている。台湾では今後も新たな特急電車・通勤電車の調達が期待されており、住友商事と日本車両は、これまでに取り組んだ台湾国鉄プロジェクトの経験を活かし、台湾市場における鉄道車両シェアのさらなる拡大を図ると共に、台湾の鉄道インフラのさらなる拡充に寄与するべく活動を行う。
※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です
投稿者：gotsuat 09:43| 知識
