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2014年12月04日

【環 境】川崎汽船 重量物船子会社が洋上風力の設置作業分野に参入


平成26(2014)年10月、川崎汽船の重量物船子会社であるSAL Heavy Lift GmbH(以下 SAL社)は、同社初となる洋上風力発電関連の作業をバルト海で成功裏に完了した。今回の洋上における(オフショア)作業は、スペインのエネルギー企業Iberdrola社が推進するWikinger洋上風力発電所の建設に関するもので、ドイツの建設大手Bilfinger社が請け負った洋上風力発電設備に係るものである。建設に先立って海底への環境影響を測定するため、9本のパイル(杭)を水深35m前後の海底に打ち込む作業を同社の本船LONEが港からの輸送も含め単独で行った。

SAL社はこれまでにもインド沖のプロジェクトで海中での機材の受け渡しを行う(Wet-hand shake)、ナイジェリア沖でのFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の機器モジュールの交換など、オフショア作業を行っていたが、DPシステム(Dynamic Positioning System、自動船位保持システム)を備えた本船LONEと本船SVENJAの竣工後にオフショア作業への本格参入を果たし、平成25(2013)年にはデルフト(蘭)にSAL Offshore B.V.を設立、オフショア関連の受注に注力してきた。両船の竣工後、地中海での海底パイプライン設備の設置、スコットランド沖での潮力発電機の設置作業などを行っているが、今回のパイリング作業は同社としては初めての洋上風力向けの作業ということもあり、石油及び天然ガス関連とは異なる顧客、異なる作業環境、異なるHSSE(Health Safety Security Environment)標準の作業であり、今後の試金石となる作業になった。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:23| 企業の取り組み 【機関別】