<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2014年08月29日

【環境】日立など シンガポールで熱電協調制御システムを構築し実証運用を開始



シンガポール共和国の科学技術研究庁傘下の電力グリッド研究センターと日立製作所は、シンガポールの建築建設庁の協力のもと、先進の熱電協調制御システムを新たに構築し、電力グリッド研究センター施設内において実証運用を開始した。

今回、電力グリッド研究センターと日立が構築した熱電協調制御システムは、発電機の余剰排熱を空調設備の動力エネルギーとして利用し、最も省エネ・省コストを実現する運転ポイントで空調設備を制御する。

実証試験では、熱電協調制御システムを用いることにより、ビル全体のエネルギー効率が52%向上すると見込んでいる。なお、熱電協調制御システムは建築建設庁および科学技術研究庁とシンガポールの国家開発省による「ビルの省エネルギーに関する補助事業」からの資金援助を受け構築したもの。

シンガポールでは、コージェネレーション(熱電併給)システムはあまり普及しておらす、多くのビルの空調・換気システム、送水ポンプ、照明、エレベーターやエスカレーターなどの設備は、大規模な電力網から供給される電気を動力源としている。これらの設備に必要なエネルギーは商業ビルにおける総エネルギー消費量の54%を占めている。またシンガポールでは、商業ビルのCO2排出量は平成32(2020)年までにシンガポール全体のCO2排出量の約14%を占めると予想されている。こうした背景から、商業ビルでは、発電に必要な化石燃料とCO2の排出量を減らすことができる、エネルギー効率の高いシステムが求められている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 10:06| 企業の取り組み 【機関別】