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2014年06月27日

【流通】タキイ種苗 葉の耐寒性が極めて強い秋冬どりの五寸ニンジン発売

タキイ種は、2014年度の新品種として、葉の耐寒性が極めて強いニンジン『優馬』を発売する。

ニンジン栽培における機械化が年々進み、多くの産地で収穫機が導入され、作業の省力化や大規模化がはかられている。それにともない、栽培面に加えて葉の耐寒性が強く、機械収穫の際に葉が切れずにしっかりと収穫できることが重要となる。特に年明けに収穫するニンジンでは、葉が寒さで傷んで、機械収穫の際に切れやすくなったり、根部が完熟して水分を多く含むことで、収穫や洗浄時の衝撃でひび割れが発生しやすくなるなど、歩どまり(※1)や秀品率に大きな影響が生じる。そのため、葉の耐寒性に優れ、ひび割れしにくい品種が求められていた。

今回発売するニンジン『優馬』は、葉の耐寒性が極めて強く、さらに葉の軸も強健でしっかりしているため、年明けからの機械収穫に最適で、中間地から暖地では2月まで機械収穫ができる。また、初期から草姿が立性のため、中耕・培土などの管理作業がしやすいこと、肉質がかたくて緻密なため、冬場の収穫や洗浄時のひび割れが少ないことで、作業の効率化がはかれる。さらに、圃場でも割れが少ないので、在圃性にもすぐれている。

根色は表皮から芯まで鮮やかな紅色で、適期栽培では根長19cm程度、根重220g程度によく太り、収量性が高い。また、根部病害のしみ腐病(※2)にも安定して強く、重たい土質でも安心して栽培ができる。今後は、冬どりの大産地である九州、関東を中心に推進していく。

※1 歩どまり
すべての生産物に対する不良品でない生産物の割合

※2 しみ腐病
根に発生する。初め根面に水浸状の小斑点が現れ、やがて径3〜5mmの円形または長円形の褐色水浸状となり、その形状から「しみ」と呼ばれる。収穫時に被害根が混入すると、輸送中に被害が進み、市場病害として問題になることがある

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:52| 流通