<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2014年04月08日

【環境】カネカ 非食料系の植物を原料としたバイオプラスチックの微生物生産に成功



カネカは、独立行政法人理化学研究所環境資源科学研究センターバイオマス工学連携部門酵素研究チームと共同で、樹木に多く含まれる成分であるリグニンの分解物を微生物の炭素源として利用し、バイオプラスチックの一種であるポリヒドロキシアルカン酸(PHA)を合成する事に成功した。

石油資源からの脱却を目指し、植物バイオマスを利用した物質生産に関する研究が世界各国で進められており、今まで植物バイオマスの中でも、セルロースなどは分解による糖への変換が幅広く進められてきた。しかし、樹木に多く含まれるリグニンは分解性が低く、また分解後に得られるいくつかの分解物が微生物などへの毒性を示すなどの理由で、利用が困難であると考えられてきた。

同社は、リグニンを構成する芳香族化合物及び類似する芳香族化合物を単一炭素源として複数種の微生物に与え、PHAの生合成を試みた結果、PHAの生産株として有名な細菌の一種「ラルストニア・ユートロファH16」がリグニンの構成成分である4-ヒドロキシ安息香酸をはじめ、複数の芳香族化合物から、PHAを合成する事を確認した。

今回の成果から、これまで利用が困難だったリグニンを用いた、微生物による物質生産を目指した基盤技術の構築が期待される。


※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:04| 企業の取り組み 【機関別】