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2014年01月09日

【アジア】昭和電工 ベトナムのアルミニウム製缶メーカーの株式を取得




 昭和電工は、同社が全額出資する子会社の昭和アルミニウム缶と共同で、ベトナムのアルミニウム製缶メーカーであるRexam−Hanacans Joint Stock Company(以下、Hanacans)の株式91.75%を取得することで、Hanacansの主要株主と合意した。


 昭和アルミニウム缶は、1971年に日本で初めてビール用アルミニウム缶を製造販売して以来、国内のビール・飲料メーカーに高品質の製品を提供し、市場の拡大と共に成長してきた。しかし近年、人口の減少傾向等により国内のビール・飲料缶市場は成熟化が進み、アルミニウム缶事業についても今後大きな拡大が望めない状況にある。一方で中国、東南アジアをはじめとする新興国市場は人口の増加や所得水準の向上により、今後、高い成長が期待できる。

 これら新興国市場の中においてもベトナムは、現在、東南アジア最多のビール消費国となっている。今後、若い勤労世代層の拡大を背景とした飲酒人口の増加等により、さらにビールの需要拡大が見込まれており、2018年には現在の日本の消費量を超える見通しである。また、今後、冷蔵庫の家庭への普及により、ビールの中でも缶ビールの需要が増加することが予想されている。

 Hanacansは、ベトナム北部・中部において随一の生産能力およびシェアを有するアルミニウム製缶メーカーであり、さらに2013年9月には最新鋭の生産設備の導入を完了している。Hanacansが持つ確固たる顧客基盤に加え、昭和アルミニウム缶の生産技術および工程管理のノウハウを導入することで、ベトナム市場でのさらなる競争力の強化を図る。

 昭和電工グループは現在推進中の中期経営計画“PEGASUS(ペガサス)”において、アジアを中心とする成長市場での事業拡大を重要課題に掲げている。PEGASUSの後半期間であるPhaseII(2014年・2015年)は、アルミニウム缶事業を事業規模・収益両面での拡大を図る「成長」事業と位置付けており、今般の買収は、その具体化を図る施策のひとつとなる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:10| アジア