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2013年12月24日

【環境】京都大学 新しい変速システムを開発

NEDOの若手研究グラントの一環として、京都大学は、変速時に駆動力抜けのない変速システムを開発した。

同システムは、減速比を滑らかに変化させることができる非円形歯車を採用しており、変速中でも駆動力を伝えることが可能となる。このシステムを電気自動車に搭載した場合、通常の走行性能の向上に加え、走行時の電力消費量も軽減でき、従来の変速機非搭載の電気自動車と比較して、10%程度の走行距離延長効果が期待できる。

通常の変速機では歯車対の切り替えを行う際に動力源と駆動輪の間のトルク※1伝達を一度切断する必要があるが、同技術では、そのタイミングにおいて、非円形歯車によって駆動力を伝達する。非円形歯車は減速比を滑らかに変化させることができる形状をしており、切り替えを行う2組の歯車対の中間的な状況を作り出し、変速中でも駆動力を伝えることができる。これにより、変速の際に速度が低下することを防げる。スムーズに走行するため、変速後に余分な加速が必要なく、またCVT※2とは異なり歯車によって駆動力を伝達するため、高効率を実現可能としている。

今後は、実用化に向けた研究を進めている。すでに、市販の自動車用変速機で使用されている歯車やクラッチを用いた本変速システムを構築し、変速実験に成功している。

※1 トルク・・・回転軸にかかる力
※2 CVT(Continuously Variable Transmission)・・・歯車以外の機構を用い変速比を連続的に変化させる動力伝達機構

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:19| 低公害車、低燃費車関係 【取り組み内容別】