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2013年12月09日

【環境】東芝 ドイツで太陽光発電システムを活用した電力小売事業を開始



 東芝は、ドイツ最大手の不動産会社であるガグファ社と提携し、同社が所有する賃貸アパートで太陽光発電システムを活用した電力小売事業を平成26(2014)年3月からフィーリンゲン・シュウェニンゲン市とオストフィルダン市で開始する。

 同事業では、年金基金などから投資を募りガグファ社が保有するアパートに東芝の太陽光発電システムを設置する。太陽光発電システムで発電した電力は、小売事業者である東芝インターナショナル・ヨーロッパ社ドイツ支店(以下、TIL)が購入し、配電事業者の売電価格より安価でアパートの居住者に売電する。また、夜間など太陽光発電システムが稼動しない時間帯は、TILが卸電力市場から電力を直接調達し、太陽光発電システムの売電価格と同等の価格で居住者に売電する。

 電力を消費する居住空間に近いアパートの屋上に太陽光発電システムを設置し、発電した電力を居住者が直接消費することで、固定価格買取制度に依存しない、TIL、ガグファ社、投資者、居住者のそれぞれにメリットがあるビジネスモデルを構築した。開始時点の総発電容量は3MWで、750世帯に売電する予定で、平成28(2016)年までにドイツ全域で総発電容量100MWまで規模を拡大する計画。

 ドイツでは、平成12(2000)年に太陽光発電の固定価格買取制度が導入され、買取価格が年々低下している一方で、太陽光発電の増加に伴い電気料金は高騰している。また、電力取引の自由化が進んでおり、小売事業者は卸電力市場から直接電力を調達することができる。今回のモデルは、小売事業者であるTILが、電力系統を介さずアパートの居住者に直接売電することで、地域の電力系統への負荷を低減するとともに、居住者に環境負荷の少ないエネルギーを提供できる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 10:03| 企業の取り組み 【機関別】