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2013年11月18日

【知識】住友商事 日系企業のシェールガス関連産業への進出支援で米社と包括提携




 住友商事は、Gas Technology Institute社(「GTI社」)と、日系企業の非在来型天然ガス関連産業への進出支援を目的に、包括的業務提携契約を締結した。

 2007年頃から本格始動した米国発のシェール革命をはじめとする非在来型天然ガス開発は、その開発を拡大・加速し、今や世界中にその可能性を広げようとしている。また、日々の技術革新により非在来型エネルギーの可採埋蔵量は著しく増加し、関連業界も急速な発展を遂げている。油井周辺機器およびサービス関連の市場規模は約40兆円とも言われており、約25,000社以上の企業群から構成される巨大市場である。GTI社および住友商事は、GTI社が長年蓄積してきた非在来型天然ガス関連技術や技術評価手法を日系企業に紹介・提供し、住友商事のネットワークを駆使することによって、日系企業の北米を中心とする海外市場進出や商業化に向けたサポートを実施する。

 GTI社は、米国の独立系技術研究機関として70年以上の歴史を持ち、シェールガスの生産から液化、輸送、さらに環境負荷の小さいエネルギーとしての利用促進等々、様々な角度から政府や民間企業に対して技術解決策を提供し、商業化に向けたサポートをしてきた。

 米国では今後もシェールガスの生産拡大が見込まれる中、安価な天然ガスを利用した新たなビジネスが誕生しており、今後急激な拡大が見込まれている。具体的にはディーゼルから天然ガスを燃料としたエンジンへの転換、その流れを支える中小型の液化天然ガス(LNG)プラント建設、天然ガス供給ステーション建設などインフラ関連への投資拡大が期待できる。GTIはこうした新たなビジネスに必要とされる数多くの先端技術を保有している。

 住友商事は、非在来型エネルギーに関するビジネスを全社横断的な戦略・重点テーマの一つとして取り組んでいる。住友商事は2009年にアジア企業で初めてシェールガス権益を取得し、カリゾー・オイル・アンド・ガス社とバーネット・ベースンでの天然ガス開発プロジェクトに参画した。その後、2010年にレックス・エナジー社とマーセラス・ベースンでの天然ガス開発プロジェクトに参画し、2012年にはデボン・エナジー社とパーミアン・ベースンのタイトオイル開発プロジェクトに参画した。また、2017年の稼働開始を目指し、米国メリーランド州コーブポイントにおいて、ドミニオンコーブポイントLNG社とFTA(自由貿易協定)非締結国向けのLNG輸出プロジェクトを推進している。その他、金属・輸送機・建機・インフラ等の事業領域においても、資機材販売やサービスまで深く関与しており、業界ネットワークと蓄積された知見を活用し、さらなる非在来型ビジネスの拡大を目指す。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:49| 知識