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2013年08月09日

【流通】パナソニック 寒冷地や冷凍倉庫内などの電源としてくり返し使える充電池を発売



 パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、マイナス40℃の低温下でも充電・放電が可能なニカド電池「カドニカ GTシリーズ」を開発した。低温環境はもちろん、常温でも60℃の高温環境でも対応できる仕様となっている。2013年8月よりサンプル出荷を行い、2014年度から量産を開始する。

 近年、インフラ整備や災害リスクへの対応から、信号機、通信基地局、サーバーなどのバックアップ電源、冷凍倉庫内の非常照明および、太陽電池を用いた街路灯、蓄電システムなどの独立電源システムへの関心が高まっている。一方で、世界には北海道、米国北部、ロシア、カナダ、北欧など冬季気温がマイナス20℃以下になる地域が多くあるが、従来の2次電池ではその温度下で安定的に使用することが困難であった。また、電池の温度を保つための専用ヒーターを搭載する場合もあるが、機器が大掛かりとなりコストがかかるという課題もあった。今回、“電解液マネジメント技術”と“高性能負極板”を新たに採用することで、従来のニカド電池の対応温度を大幅に上回るマイナス40℃の低温環境でも充電・放電が可能となり、寒冷地などへの設置場所拡大、システムの簡略化、低コスト化などに貢献できるようになった。

 パナソニックでは、1964年にニカド電池(愛称:カドニカ)の量産を開始して以来、50年にわたりグローバルに事業を展開している。同社製ニカド電池は、大電流放電、過充電・過放電特性などの優れた特長を持ち、大電流を必要とする電動工具や長期信頼性が求められる非常用照明などの電源として強みを発揮している。ニカド電池同様、ニッケルを正極材料とする車載用ニッケル水素電池にも応用されている、当社独自の正極板焼結技術など長年にわたり培った技術・ノウハウをベースに、今後もさらなる技術革新を図っていく。


※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:09| 流通