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2013年05月09日

【物流】国交省 阪神高速道路の大規模更新・修繕試算 約6,200億円


 国土交通省は、平成25(2013)年4月26日に行われた国土幹線道路部会の第8回会合で、阪神高速道路、東日本高速道路へヒアリングを行い、更新・修繕にかかる資産結果を報告した。

 これによると、阪神高速道路は昭和39(1964)年6月の土佐堀〜湊町間2.3kmの開通に始まり、都市間高速道路との接続等を経て、平成25(2013)年4月時点では、総延長254.8kmとなり、昭和45(1970)年時点での供用路線延長の3.4倍になった。

 阪神都市圏全体の貨物輸送量は1日あたり176万tであり、その約半分を阪神高速道路の利用が占め、その他の道路の3倍の効率で交通量を分担しているという点から、物流に占める阪神高速道路の役割は増大している。

 同道路は、大型車の交通量が大阪府内道路の約6倍、全国一般道の約13倍であるが、道路構造物の現状は、経過年数40年以上の構造物が約32%(約81km)、30年以上が約52%(約132km)あり、高齢化が進んでいる。更に、計画的な補修を必要とする損傷(Aランク損傷)が年々累積され、平成23(2011)年末時点で約3.8万件にのぼる。

 そこで、平成25(2013)年4月17日に取りまとめた「阪神高速道路の長期維持管理及び更新に関する技術検討等委員会」によると、大規模更新の実施区間は約12km、大規模修繕の実施区間は約24kmとし、大規模修繕、大規模更新の実施区間以外については、大規模更新・大規模修繕の検討対象区間外も含め、当面の対応として、構造物の新たな損傷の発生・進行を抑制するための補強等を実施した場合、大規模更新で約4,400億円、大規模修繕で約400億円、当面の対応で1,400億円、合計6,200億円の費用がかかると試算した。

 事業実施にあたっての課題としては、点検の強化、健全性評価及び劣化予測、技術開発の他、新たな投資や財源の確保などが挙げられている。

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投稿者:gotsuat 09:59| 行政関連