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2013年04月16日

【流通】ファイザー 腸管アメーバ症治療剤「アメパロモカプセル250mg」を発売


 ファイザーは、2012年4月12日に、腸管アメーバ症治療剤「アメパロモカプセル250mg」(一般名:パロモマイシン硫酸塩)を新発売する。

 アメパロモは、国内外のガイドライン等において腸管アメーバ症の標準治療薬のひとつとして位置づけられており、海外では、欧州を含む18の国と地域で承認されている(2012年8月現在)。腸管アメーバ症の治療に使用される薬剤として、腸管から吸収されにくい特長を有しており、腸管腔内の赤痢アメーバに高濃度で作用する。国内ではこのように腸管内で高濃度を維持し腸管アメーバに効果を発揮する薬剤はなかった。

 パロモマイシンは、1960年代から1990年代にかけて、細菌性赤痢等を適応症として、国内でも承認・販売されていたが、その後、承認が整理され、販売が中止されていた。そのため、外国では標準的に使用されている薬剤が国内では使用できない状況にあった。この現状に対応するため、「輸入熱帯病・寄生虫症に対する稀少疾病治療薬を用いた最適な治療法による医療対応の確立に関する研究」班(以後、熱帯病治療薬研究班)の研究としてドイツでファイザー社が販売しているHumatin(パロモマイシン硫酸塩250 mg カプセル剤)を班の責任において輸入し、医療機関の要請に応じて薬剤を使用できるような体制が取られてきた。

 このような背景から、社団法人日本感染症学会および熱帯病治療薬研究班から厚生労働省に対して国内における腸管アメーバ症を適応としたパロモマイシンの開発要望が提出された。その後、厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」における検討を経て開発要請があり、ファイザー株式会社では2011年12月に申請を行い、2012年12月に製造販売承認を取得し、今回の発売に至った。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 10:03| 流通