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2012年12月04日

【流通】日本IBMと東芝 タブレット向け不正アプリケーションの導入防止と情報保護機能を開発

日本IBMと東芝は、東芝の企業向けAndroid(TM)搭載タブレット用に、不正アプリケーションの導入を防止する機能と、タブレット内の情報を保護する機能を開発した。

企業における、モバイル端末の活用が進む中、不正プログラムによる情報漏えいが問題になっている。世界9カ所のIBMセキュリティー・オペレーション・センターで検出したセキュリティー関連事象を分析した報告書「IBM(R) X−FORCEトレンド&リスク・レポート」では、2011年におけるモバイル端末を狙った攻撃は前年比で19%増加したと記載されている。開発した新機能は、企業が許可しないアプリケーションをタブレットに導入するのを防止する機能と、導入された不正アプリケーションの起動を禁止し、さらには強制的に消去する機能を備えている。

Android搭載端末では、ウィルス対策ソフトウェア等を含むすべてのアプリケーションがユーザー権限で動作するため、導入されているすべてのアプリケーションを検知できても、それらの起動の禁止や除去はきわめて難しかった。今回開発した新機能は、東芝のシステムセキュリティー技術により機能拡張したAndroidプラットフォームと、IBMの端末管理ソフトウェアを連動させることで、企業内のAndroid端末を一元管理し、個々の端末に対して、企業が許可しないアプリケーションの導入や起動の禁止、消去を実行できるようになる。これにより、不正アプリケーションの導入や起動を防ぎ、端末からの情報漏えいリスクを低減する。

さらに、SDカード、USBおよびBluetooth(R)の利用を制御し、アプリケーション開発用の通信機能も無効にする機能を開発した。これにより、外部端末からのプログラムの書き換えを防止し、タブレット内の情報を保護する。

東芝は、2011年からIBMと共同で企業向けモバイルノートパソコンのセキュリティー機能の開発に取り組み、起動制御により盗難や紛失したパソコンからの情報漏えいを防ぐ機能などを搭載した「Toshiba Smart Client Manager(東芝スマートクライアントマネージャー)」を、2012年から米国、欧州、および日本で販売開始した。

今回、東芝と日本IBMは、協業の第2弾として、企業に求められる高度なセキュリティー機能をモバイルノートパソコンだけでなく、東芝のAndroid搭載タブレットにも拡張することで統合的なモバイル・セキュリティー機能を開発した。

東芝では、ユーザーが好みや環境に合わせて常に適切なデバイスを選択し、シームレスなサービスを利用できる世界の実現を目指している。今後、同技術による成果を顧客に製品機能として提供することを検討する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 流通