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2012年11月27日

【流通】MKVドリーム ハウス内に入る光を適度に散乱させる農業ハウス用外張りフィルム発売

三菱樹脂・子会社で、農業資材メーカーのMKVドリーム(※1)は、農業ハウス(以下:ハウス)の外張りフィルムに使用する耐久性に優れたポリオレフィン系フィルム(農POフィルム)の「ダイヤスター(R)」シリーズで、全光線透過率を従来品と同等に保ちながら、ハウス内に入射する光を適度に散乱させることが可能な新グレード「美サンラン(TM)ダイヤスター(R)」の本格販売を2012年11月下旬から開始する。ハウス全体に光を行き渡らすことで、農作物の生育促進が期待できるだけでなく、高温期での葉や果実の焼けを抑え、品質の向上にも貢献する。

ハウス栽培などの施設園芸において、農業フィルムなどの被覆資材には、厳しい自然環境(雨風、太陽光など)の下で使用するための耐久性や強度だけでなく、それらの影響を生産物が直接受けないように、紫外線カットなど様々な機能が付与されている。近年、高温期の農作物の収量や品質を向上させるために、外張りフィルムの表面を梨地(磨りガラス風)にして、ハウス内への入射光を散乱させて日差しを弱め、早朝から昼にかけての急激な温度の変化を和らげることで、葉や果実の焼けを防止する製品が販売されている。しかしながら、これらのフィルムを使用すると、光の一部がハウスの外に反射してしまうことから、日照時間が短く光量が少ない冬に、光合成に必要な光量が不足して、収量が安定しないことが知られている。

「美サンラン(TM)ダイヤスター(R)」は、耐久性や無滴性、透明性に優れる「ダイヤスター(R)」の多層フィルムの中間層に無機材料を配合することにより、入射光のハウス外への反射を抑制できる微散乱光フィルムです。ハウス外に散乱する光を極力抑えることで、ハウス内に入射する光量を従来品とほぼ同等の全光線透過率90%(弊社測定値)に保ち、かつ適度に光を散乱させハウス全体に行き渡らせることにより、葉と葉の間やハウス骨材の影ができにくくなる。その結果、農作物の光合成を促進することに繋がり、ハウス全体の収量の向上(※2)が期待できる。また、盛夏期に農作物の葉や果実の焼けを抑え、品質の向上も図れる。さらに、フィルムが半透明なため、農業ハウスの垂直面に使用することで、外部からハウスの中を見えにくくする効果もあり、目隠しとしても活用できる。

※1 2013年1月1日付けで、社名を「三菱樹脂アグリドリーム」に変更する
※2 農業ハウスの設備や環境条件によっては、従来の透明品の方が適する場合もある

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 流通