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2012年11月06日

【流通】東洋紡 独自の「触感計測技術」を応用した自動車シート用合成皮革開発

東洋紡は、触感を計測し数値化する「触感計測技術」を構築し、心地よいと感じる触感の数値化に成功し、この技術を活用してべたつかない触感の自動車シート用の合成皮革「ブレスレザー(R)」を開発した。

東洋紡は1970年代後半からさまざまな皮膚感覚を機器により数値化する「感覚計測技術」を構築してきた。この技術を自動車用途にも活用するため、自動車シート用の合成皮革に求められる触感について、消費者を対象に調査を実施した。その結果、自動車シート用に使用される革系表皮材には「べたつかず、柔らかく、サラサラした触感」、あるいは、「べたつかず、柔らかく、しっとりした触感」が好まれることが分かった。

これらの触感をスキンモデル(東洋紡開発装置)とKESシステム(※)を活用して数値化する「触感計測技術」を構築し、「べたつかず、サラサラした触感のサラサラ系合成皮革」および「べたつかず、しっとりした触感のしっとり系合成皮革」を開発した。今回開発した合成皮革「ブレスレザー(R)」は、同社の特殊有機ポリマー、触感計測技術およびグループ会社である東洋クロスのコーティング技術により開発することができた。

「ブレスレザー(R)」は、既に海外自動車メーカーにも採用されている。東洋紡では自動車用途に限定せず、さまざまな用途に向けた展開を行うとしている。

※ KES(kawabata Evaluation System)システム
布帛の風合いを数値化する装置で、表面、曲げ、圧縮、せん断、引っ張りの5つの物理特性を測定する市販の装置

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 流通