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2012年11月05日

【アジア】三菱商事 インドネシアでの地熱発電運営・開発に参画

三菱商事は、再生可能エネルギー事業の拡大を目指し、インドネシアのジャワ島において2000年以来、安定して商業運転を続けているワヤン・ウィンドゥ地熱発電所等の運営を統括するStar Energy Geothermal Pte Ltd.(スターエナジー・ジオサーマル社 以下スターエナジー社)の株式20%を取得した。

ワヤン・ウィンドゥ地熱発電所は、約13,000ヘクタールの契約鉱区を有し、発電規模は42万キロワットと地熱発電としては世界最大級で、広大な茶畑の中にあり、環境に配慮した世界で最も美しい地熱発電所としても知られている。同発電所は現在23万キロワットが稼働中だが、地熱貯留層の蒸気量、温度の高さ、圧力共に現存する地熱発電の中ではトップクラスであり、今後の増設計画も高い確度で見込め、増設計画が実現した場合の同発電所の総事業費は約10億ドル程度と見込まれる。

今回の資本参加によりにより、三菱商事は日本企業として初めてインドネシアの地熱発電に運営まで関与することになる。また、同件は、三菱商事としても、インドネシアでの、また、地熱分野においても初めての発電事業への参画となる。今後、同社は、スターエナジー社を核として、ワヤン・ウィンドゥ発電所の拡張事業を含め、インドネシアにおいて複数の地熱発電事業を開発・運営していくことを目指す。

インドネシアは、内需主導で、現在も高い経済成長を維持しており、人口・産業が集中するジャワ島においては中長期的に年率7−8%の高い電力需要の伸びが見込まれている。そのため同国では、新規電源開発を国家的な課題としているが、中でも、世界最大級の約2,900万キロワットの推定資源量を活用すべく、他の再生可能エネルギーに比して高稼働率を誇り、且つ環境への負荷が低い、国産エネルギーたる地熱発電の開発に注力している。これに基づき、同国では、今後2020年までに、総計約600万キロワットにも上る新規地熱発電案件の開発が計画されている。掛かる状況下、三菱商事は、これまで培ってきた電力事業の経験と、今後習得していくワヤン・ウィンドゥ地熱発電所の運営ノウハウを活かしつつ、インドネシア政府が推進する地熱開発計画の実現に貢献していくとともに、日本を初めとする他の有望な地熱資源を保有する国においても、地熱発電事業に取り組んでいく。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 10:10| アジア