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2012年10月09日

【アジア】NTTデータ ベトナムにおける貿易手続き・通関システムの開発を受託

NTTデータは、ベトナム政府から、日本の貿易手続き・通関システムであるNACCS(※1)およびCIS(※2)を活用した貿易手続き・通関システム(VNACCS/VCIS(※3))の開発を受託した。

VNACCS/VCISは、日本のNACCSおよびCISを活用することでベトナムにおける貿易手続き・通関に関連する行政手続きを、迅速化・効率化することを目的としたもので、ベトナム税関をはじめとする行政機関や、貿易手続き・通関に関連する民間企業が利用する。NTTデータは2014年3月の完成へ向け、現地法

人のNTTデータベトナム社等と連携してシステムの開発を行う。NTTデータは、今後もベトナムにおけるビジネスの拡大を図るとともに、日本で利活用されているITシステムを海外へ積極的に展開する。

ベトナム社会主義共和国は、2007年1月のWTO加盟以降、外国からの直接投資が急増し、これに比例して輸出入量も年率10%を超える伸びを見せている。こうした中、ベトナム政府は、輸出入量の著しい増大に対応するため、新しい通関システムを導入し、貿易手続き・通関の効率化を図ることを検討してきた。また、日本政府は、ASEAN諸国を中心とするアジア諸国と日本のシームレスな(切れ目のない)物流の実現を目標とする「アジア・カーゴ・ハイウェイ」構想(※4)を掲げ、アジア地域の貿易円滑化を推進する方針を打ち出している。こうしたベトナム政府の目標と日本政府の政策目標が合致したことを踏まえ、VNACCS/VCIS構築を支援することになった。

同事業では、2012年3月22日に日本政府とベトナム政府間で署名された「税関近代化のための通関電子化およびナショナルシングルウィンドウ導入計画」に関する交換公文に基づき、政府開発援助(ODA)無償資金協力案件としてシステムの開発を行う。

NTTデータは、長年にわたり日本のNACCSおよびCISの開発・保守に携わっており、貿易手続き・通関業務に関するシステム構築のノウハウ、また、大規模システムの構築経験や短期開発の能力が評価され、2012年8月30日にベトナム政府と契約締結し、9月18日に国際協力機構(JICA)により正式認証された。

NTTデータは、今後もベトナムにおけるビジネスの拡大を図るとともに、日本におけるシステム構築経験を生かし、日本のITシステムを海外へ積極的に展開する。


※1 NACCS (Nippon Automated Cargo and Port Consolidated System)
輸出入・港湾関連情報処理システム。輸出入申告や船・航空機の入出港手続き等の行政手続きと、輸出入手続きに関連する民間業務を処理する官民共同利用の電子申請システム

※2 CIS (Customs Intelligence Database System)
通関情報総合判定システム。輸出入の通関実績や輸出入者情報を一元的に蓄積して、通関審査に活用する情報システム

※3 VNACCS/VCIS
日本の貿易手続き・通関システムであるNACCSおよびCISを活用したベトナムの貿易手続き・通関システム

※4 アジア・カーゴ・ハイウェイ構想
2011年5月のアジア開発銀行年次総会で日本政府から表明された、今後10年間で日本とアジアの間において切れ目ない物流を実現するというコンセプト

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| アジア