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2012年07月20日

【知識】NEC、ネポン、JA全農 農業ICTクラウド事業で協業

NEC、ネポンとJA全農は、施設園芸の生産性向上や農作物の品質向上に貢献することを目的とした、農業ICTクラウドサービス事業に関する協業に合意した。今後3者共同で、農業ICTクラウドサービスに関する事業戦略策定、サービス開発、プロモーションを実施する。

現在、施設園芸経営においては、温室内の栽培環境や機器動作の異常監視、温室内環境の把握による生産性や品質の向上が課題となっている。このため、温室などから離れた場所でも、積算温度や日射、二酸化炭素濃度など栽培環境のデータを手軽にモニタリング・記録する仕組みが必要とされている。

今回、M2M技術による農地データの見える化を実現する「CONNEXIVE(コネクシブ)農業ICTソリューション」を提供しているNEC、温室用温風暖房機における国内トップメーカーであるネポン、JAグループの全国機関であるJA全農の3者は、クラウドを用いて手軽に導入できる「農業ICTクラウドサービス」を提供する。

これにより、生産者は、農産物の生産・管理における見える化が可能になるとともに、従来、経験や勘に頼っていた環境制御を数値で確認することで、生産工程の改善や、新しい農業手法への取り組みの可能性が広がる。この協業における3者の役割は、以下のとおり。

・NEC
農場に設置したセンサのデータをネットワークを介して集約するM2Mソリューション「CONNEXIVE」を利用して、クラウドおよびネットワークなどのICTシステムを提供し、それに関わる技術支援、運用保守を実施

・ネポン
クラウド対応型温室用温風暖房機、栽培環境モニタリングセンサなどを提供。機器の設置・施工、機器の保守サポートを実施

・JA全農
全国の組合員生産者に対して、当サービスの販売を推進。また、当サービスの付加機能として、各地域のJAが、栽培マニュアルや、防除暦(農薬の種類・濃度、散布時期など)、および農産物の市況情報等を組合員生産者に配信することが可能。当サービスを利用する組合員生産者同士の交流を行うことによる生産技術向上の機会が増大

NEC、ネポン、JA全農の3者は、将来的に、温度や湿度など温室内栽培環境の統合制御や、施設の燃料や電力などエネルギーマネージメントなどのサービスを、クラウド上で実現していく予定にしている。3者は、今後もICT及びクラウド技術を活用したサービスを農業生産者に提供し、合理的な農業経営の確立を支援していく。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:38| 知識