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2012年04月04日

【知識】住友商事 米社と米国での風力発電事業を共同開発

住友商事と米国住友商事(以下両社を住友商事グループとする)は、米国の最大手電力会社であるDuke Energyの100%子会社で同社の再生エネルギー開発を担うDuke Energy Renewables(※1)と折半出資による風力発電事業会社を設立し、米国カンザス州において、合計約300MWの風力エネルギー発電事業(Cimarron II事業所131.1MW及びIronwood事業所167.9MW)を共同で開発することにつき合意し、契約締結した。

総事業費約5億ドル超を投じるこの事業は、独Siemens製2.3MW風力タービン合計130基を擁し、2012年9月の完工後には、地域電力会社(Kansas City Power & Light及びWestar Energy)(※2)向けに20年間にわたり電力を供給する。

住友商事グループは、米国で2009年にテキサス州で稼働中のStanton 風力発電所 (120MW)に出資したのを皮切りに、2011年3月にはオレゴン州で世界最大のCaithness Shepherds Flat風力発電所(845MW)への事業参画を果たし、本年後半の完工に向けて順調に建設を進めて。今回のDuke Energy Renewablesとの合弁事業では出資比率を50:50とし、これまでより更に一歩踏み込んだ関与を行う。具体的には、建設期間中のプロジェクトマネージメントから完工まで、また完工後は発電所の管理と運営まで同社が一貫して主体的に対応することで合意しており、Duke Energy Renewablesと協働しつつ着実な完工と安定的な事業運営を目指す。

住友商事グループは現在、先述の米国案件の他に国内で2か所計36MW、中国で1か所50MWの風力発電所運営に参画している。また、南アフリカにおいては、同国政府が初めて実施した再生可能エネルギーによるIPP調達入札に現地パートナーと共同で応札し、2011年12月、100MW風力発電事業の優先契約交渉権を獲得した。今後は風力における世界2大市場である米国・中国における風力発電事業の深化に加え、南アフリカを含めた新規市場の開拓と欧米での洋上風力を中心とした新規技術分野への展開を目指す。

住友商事グループは今回のDuke Energy Renewablesとの共同案件の履行を通じ、開発事業者としての更なる経験とノウハウを蓄積し、風力事業でアセットを所有するに留まらず、新規風力発電事業案件に開発段階から積極的に取り組むとしている。

※1 Duke Energy Renewables
約4百万人の顧客を持つ米国の最大手電力会社であるDuke Energy傘下で、同社の再生エネルギー事業を一手に担う

※2 Kansas City Power & Light社
カンザス州及びミズーリ州で約51万人に電力供給する発電会社

※2 Westar Energy社
カンザス州で約69万人に電力供給する発電会社

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識