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2012年03月08日

【物流】国交省 第4回整備新幹線小委員会開催

国土交通省(国交省)は平成24(2012)年2月27日に交通政策審議会陸上交通分科会鉄道部会の第4回整備新幹線小委員会を開催した。同委員会では整備新幹線の未着工区間の事業決定について、JR各社へヒアリング等を行い、意見交換を行った。
 その中で、JR北海道は青函トンネル区間における新幹線と貨物列車の共用走行について、新幹線タイプの貨物列車に在来貨物(コンテナ)列車をそのまま搭載して輸送する「トレイン・オン・トレイン方式の対応に関する説明を行った。これは、青函トンネルの共用走行に伴う減速運転の解消に向けて技術開発を進めているものであり、平成18(2006)年から平成21(2009)年の基礎検討を踏まえて、現在は新幹線貨車や新幹線機関車、ボーディング・ターミナルの試験構体による実験過程にある。これらは平成24年度中を完了目処としている。

一方、JR貨物は現在使用しているEH500形式、ED79形式は、き電電圧の変更等の事由により共用区間では走行できなくなることから、専用の新型機関車であるEH800形式を約20両投入することを説明した。この機関車は平成24(2012)年度中に試作車設計と製作が完了し、同年度から平成25(2013)年度にかけて試験走行できると予定されている。更に、平成23年(2011)年度12月の政府・与党の確認事項にある「青函共用走行区間の最高速度は当面140km/h」を踏まえて、「鉄道貨物輸送の全国ネットワークが寸断されることなく、引き続き安定的に維持できる」としている。

また、JR西日本は、整備新幹線の新たな整備は、基本スキーム(「JRの負担は受益を限度として支払う貸付料のみ」、「並行在来線の経営分離」)の堅持が前提であるとして、大阪までの全線開業が望ましいが、当面、一定の整備効果が見込まれる敦賀までを整備することが着実な前進であることを説明した。

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投稿者:gotsuat 09:45| 物流事業者