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2012年01月18日

【物流】平成23(2011)年 関空の貨物便就航路線ニーズ調査結果公表

平成24(2012)年1月13日、近畿運輸局が関西国際空港(関空)の貨物便就航路線ニーズ調査結果を公表した。

同調査は、関空の航空物流ネットワークの更なる構築を目指し、関西の産官学で組織する国際物流戦略チーム等が主体となってこれまでに2009年度、2010年度と計2回実施している。今回は、平成23(2011)年9月7日〜9月30日にかけて、関西に生産拠点を有する主要企業・物流拠点を有する主要企業等を対象に調査を実施し、103社から回答を得た。

今回の調査では、大きく分けて@各社の物流の現況A関西空港の貨物便就航路線として各社の物流に必要な路線B各社の航空物流動向に関する2011年度後半以降の見通しCその他、関西国際空港の航空物流利用に対するご意見・ご要望 ―の計4点を調査。

調査結果によると、「各社の物流の現況」では、自社の貨物がどの空港を使用するか選択しているかの問いに対し、航空輸送の利用を行う企業の約9割が使用空港を把握しており、把握している企業の約8割が選択していると回答。この内、約6割の企業がほとんど関空を選択している。その理由として最も多かったのが「空港までのアクセスがよい(59%)」で、次いで「仕向地への直行便がある(26%)」、「その他(15%)」と続いた。一方、「一部は関空を選択している(33.3%)」もしくは「ほとんど他空港を選択している(3.0%)」と回答した企業が関空を選択しない理由としては、「仕向地への直行便が不足している(28%)」、「空港までのアクセスが悪い(14%)」、「他空港に比べてコストが高い(10%)」となった。

「空港の貨物便就航路線として各社の物流に必要な路線」では、北米(22.3%)、欧州(23.8%)、と関空から欧米方面への就航・増便要望がほぼ半数を占め、次いで中国(17.7%)、東南アジア(16.2%)、東アジア(4.6%)などアジア方面へのニーズも挙げられた。なお、過去の調査結果と比較して回答企業数に変化はあるものの、方面別ニーズの要望は概ねこれまでと同じ傾向となった。また、空港発着時間帯別で最も要望数が多い時間帯は、早朝昼間(06:00〜11:59)時間帯(33.7%)だった。前回、深夜早朝時間帯が全体の約45%を占め圧倒的であったのに対し、今回、早朝昼間時間帯が逆転する結果となった。

「各社の航空物流動向に関する2011年度後半以降の見通し」では、「前年並み(48.5%)」が最も多く、「増加(18.4%)」、「大きく増加(1.0%)」と回答した企業は合わせて全体の2割弱にとどまった。

この他、「海外からの到着便を増やして欲しい」、「まだ関空を使ったことがない人に向けて認知度向上のため、積極的な情報発信が必要である」「航空便は緊急時にしか利用していない。やはりコスト面での競争力が必要である」といった様々な意見が寄せられた。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 国際物流