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2011年10月12日

【流通】日立製作所 実空間に立体映像を重ねて表示する立体映像表示技術を開発

日立製作所は、実空間に立体映像を表示し、複数の人が眼鏡なしで実際の物体と立体映像を重ねて鑑賞することができる “立体映像表示技術”を開発した。同技術では、24台のプロジェクタによる映像情報を、複数枚を組み合わせたレンズとハーフミラーを用いて実空間に立体表示する。実際の物体と立体映像を重ねて表示でき、かつ、眼鏡を使用することなく、複数の人が同時に見ることができるので、大勢の人が行き来する場所に設置される電子看板(デジタルサイネージ)に適用することでより迫力のある立体映像を表示したり、さまざまなデザイン検証の低コスト化や、製造業や医療などにおける技能訓練など、広範囲な分野への活用が期待できる。

立体映像は、テレビやゲーム機などのコンシューマ分野において、ディスプレイ上に表示する技術が普及し始めている。しかし現状では、立体映像を表示するのは主にディスプレイ上であり、また、表示する場合でも専用の眼鏡が必要であったり、視野が限られているために複数の人が同時に鑑賞できないなどの制約がある。一方、最近では、立体映像はより臨場感のある表現ができるといった魅力があることから、デザインや広告業界から、立体映像技術を活用してより人々の関心を引く魅力的なコンテンツを作成したいという声が広がってきている。日立製作所では、こうしたニーズに応えるべく、より自然で実際の物体に近い映像表現をめざし、組み合わせた複数枚のレンズと半透明のハーフミラーを用いて、24台のプロジェクタで撮影した映像情報を実空間に表示することを可能にした。さらに、実際の物体と立体映像を重ねて表示できるようにした。同技術では、24台のプロジェクタを用い、組み合わせた複数枚のレンズによって自然な映像をディスプレイ上に表示するフルパララックス3Dディスプレイ技術(※)を応用した。

※ フルパララックス3Dディスプレイ
フルパララックスとは、視差(パララックス)が上下左右斜め含めた全ての方向にあることを意味する。視差とは目の位置により物や映像の見え方が異なることを意味する。人が3D映像を認識するには視差が重要な要素であり、広い範囲で自然な3D映像を見るためにはフルパララックスが必要となる。フルパララックス3Dディスプレイは、フルパララックスを満たす3Dディスプレイ。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通