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2011年07月15日

【知識】LG電子と日立が水事業に関する合弁会社の設立合意

LG電子と日立プラントテクノロジーは、水事業に関する合弁会社を設立することで合意した。今後、LG電子と日立製作所、日立プラントテクノロジーは、LG電子の持つ営業力および設計・製造技術力と、日立グループの持つ水処理システム・情報制御システムに関する技術力・エンジニアリング力を融合することで、水事業の拡大を図る。

合弁会社「LG−Hitachi Water Solutions Co., Ltd.」は、2011年10月に設立する予定で、出資比率はLG電子が51%、日立プラントテクノロジーが49%。合弁会社は、今後、主に韓国における各種工場の排水処理設備や上水・下水処理施設向けの機器の製造・販売をはじめ、システムのEPC(※1)、施設のO&M(※2)、および水処理技術の研究開発を行う。また、将来的には、第三国における水事業に参画していくことも検討している。

世界の淡水資源は、地域偏在性が極めて高い上、絶対量も限られており、今後、人口増加、経済成長、地球温暖化、都市化、水環境の汚染などにより、世界的に水の需給が逼迫(ひっぱく)し、水問題の顕在化が懸念されている。

今回の合弁会社設立は、日立グループの持つ水事業に関する豊富な経験・ノウハウを活用することで、世界的に市場拡大が見込まれる水事業への本格参入をめざすLG電子と、LG電子の韓国における営業力・チャネルを活用することで、水事業の受注拡大をめざし、かつLG電子の持つ高度な標準化・大量生産技術の水処理機器・システムへの適用をめざす日立グループの意向が一致した。

LG電子の水事業は、従来から取り組んできた家庭用浄水器に加え、最近では各種の膜の開発にも取り組んでおり、これらをコア技術の一つとして事業の拡大を図る。日立グループの水事業は、約一世紀にわたる歴史があり、国内外で豊富な納入実績がある。また、近年、水事業を社会イノベーション事業における成長分野と位置づけ、事業を強力に推進していくため、グループ全体の事業戦略を策定・立案する「水環境ソリューション事業統括本部」を、2010年6月1日付で日立製作所の社長直轄の組織として設立した。今後、アジアや中東などの新興国を中心に、高度な技術力と豊富な経験・ノウハウを有する膜処理や生物処理をはじめとした先進の水循環システムと、ITの融合によるトータルソリューション力を活かし、機器・EPCだけでなく、管理・運営までを含めた総合水事業を拡大する。

※1 EPC:Engineering, Procurement and Construction
設計・調達・建設
※2 O&M;:Operation and Maintenance
運転・維持管理

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投稿者:gotsuat 09:35| 知識