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2011年06月28日

【知識】富士フイルムと三菱商事 バイオ医薬品受託製造事業で資本・業務提携

富士フイルムと三菱商事は、医薬品市場で拡大が見込まれるバイオ医薬品の受託製造事業において業務提携する。富士フイルム100%子会社のバイオ医薬品受託製造2社の発行済み株式20%を三菱商事に譲渡する契約を締結した。

バイオ医薬品は、化学合成では達成できない薬理作用がある複雑な構造を持ったタンパク質などの生体分子(※)を活用した医薬品で、がんやリウマチなど、未だに有効な治療方法が確立されていないアンメット・メディカル・ニーズが高い一部の疾患領域では、有効な治療薬として期待が高まっている。副作用が非常に少なく、高い効能が期待できることから、医薬品市場におけるバイオ医薬品の割合は今後ますます拡大すると予想されており、同時にバイオ医薬品の受託製造も年率15%以上の成長が見込まれる。

富士フィルムは、長年の写真フィルム事業で培った生産管理や品質管理、そしてコラーゲンなどの高分子材料に関する知見を活かしてバイオ医薬品受託製造2社の事業運営を進めている。一方、三菱商事は、両社に対して、バイオ医薬品を含む医薬品ビジネスでの長年の経験を活かすとともに、グローバルな営業ネットワークやマーケティング機能を活用して、新規顧客獲得など営業力の強化に寄与する。


※ 生体分子
生物の生命活動に係わっている分子レベルの物質。代表的なものにタンパク質、ペプチド、核酸などがある。医薬品としては、例えば成長ホルモンやインスリン、抗体などタンパク質が主に使われている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識