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2011年03月14日

【知識】伊藤忠商事、アルフレッサ、遼寧成大 中国におけるヘルスケア事業で包括的業務提携

中国の遼寧成大、伊藤忠商事とアルフレッサは「包括的業務提携に関する基本合意書」(以下:本合意書)を締結した。3社は以下事項につき推進委員会を設置し、資本提携、人事交流を含めた具体的な検討する。

1 小売分野
遼寧成大傘下の医薬品流通子会社 成大方円における薬局事業の物流の効率化・高度化に協力・助言する。併せて、伊藤忠商事・アルフレッサの合弁会社である日美健による日本製品を中心とする商品供給強化により、成大方円の事業を拡大し、競争力を強化する。これにより、成大方円は、現在の780店の店舗網をさらに拡大し、将来的に中国No.1の薬局チェーンをめざす。

2 流通・卸分野
成大方円が保有している物流・卸事業をベースに、社会インフラとしての「医薬品中間流通」を構築することによる事業の開発・創造を目指す。成大方円は、中国東北地方に加え河北省、山東省等にネットワークを有していますが、まずは同社の薬局チェーン、医薬品卸、医薬品物流事業を基に、東北地方を中心に医薬品流通事業の展開を検討する。

3 その他分野
中国政府が推進している「新医療改革」(※1)の動向を十分注視しつつ、主に医薬・ヘルスケア分野を中心に対応策を検討し、新たなビジネス機会の創造等につき共同で研究する。

今回、3社がそれぞれの強み及び経験を活かして、中国のヘルスケアの向上に貢献すべく、包括的な業務提携に合意した。遼寧成大は、中国東北地方最大の薬局チェーンである成大方円を傘下にもつ複合企業体で、成大方円は、2010年10月に中国政府より薬局チェーンで初めて「馳名商標」(※2)として認定され、中国国内において知名度が高く信頼できる企業ブランドとして高い評価を受けており、薬局チェーン事業以外に医薬品卸・医薬品物流事業を展開している。伊藤忠商事は生活消費関連分野を一つの収益の柱とし、中でも中国を中心としたアジアを最重点地域と位置付けており、今回の提携を通じて付加価値の高い医薬・ヘルスケア関連商品をはじめとする日本の安心・安全を中国国内へ導入する。アルフレッサは日本において効率的医薬品物流、トレーサビリティーの確立等による高付加価値医薬品流通を構築してきており、これまでに培った経験・ノウハウを今後の中国における医薬品流通事業の展開に活かす。

※1 中国においては、昨今の高度経済成長による生活水準の向上とともに、国民の健康意識に対する変化がみられ、中国の医薬品市場は数年で日本を抜いて米国に次ぐ世界第二位になると見込まれている。中国政府は2009−2011「新医療改革」を推進中であり、「国民皆保険」及び「医薬分業」の導入等を目指すとともに、正確かつ安心・安全な医薬品流通を確立するための社会インフラの整備を急務としている。

※2 「馳名商標」(ちめいしょうひょう)
中国の国家工商行政管理総局が、全国的に周知・著名であり、社会に対する貢献度が高く、信頼できるブランドに対し与える認定ブランド(商標)

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識