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2011年03月07日

【アジア】住友金属鉱山 フィリピンにおけるニッケル事業の地域統括会社業務開始

住友金属鉱山は、2010年に設立したSumitomo Metal Mining Philippine Holdings Corporation(住友金属鉱山フィリピン ホールディングス、以下:SMMPH)においてフィリピンでのニッケル事業に関する地域統括業務を開始した。

ニッケルは、レアメタルのひとつで経済的に採掘可能な場所が限られる貴重な資源であり、資源価格高騰の影響も受けて鉱山会社間での争奪がますます熾烈になっている。
住友金属鉱山は、これまで回収困難であった低品位のニッケル酸化鉱からニッケルおよびコバルトを回収する技術であるHPAL(High Pressure Acid Leach 高圧硫酸浸出)の商業生産化に成功し、2005年からフィリピンのCoral Bay Nickel Corporation(コーラルベイ・ニッケル・コーポレーション、以下:CBNC)で、ニッケル中間製品であるMS(※1)の生産(生産能力24千トン/年(ニッケル量換算))を行っている。また、Taganito HPAL Nickel Corporation(タガニート・エイチパル・ニッケル・コーポレーション、以下:THPAL)においても2013年のHPALによるMS生産開始(生産能力30千トン/年(ニッケル量換算))をめざして、現在フィリピン・ミンダナオ島でニッケル製錬プラントの建設を進めている。

このたびSMMPHをニッケル事業の地域統括会社と位置づけ、CBNCとTHPALに共通する管理業務をSMMPHに移管するとともに人的資源を共有化することにより、事業運営力の強化を図る。なお、CBNCおよびTHPALについて資本関係の移動は行わない。SMMPHによる地域統括業務の開始は、フィリピンにおけるニッケル事業のさらなる基盤強化を図るものであり、住友金属鉱山は引き続き2009年中期経営計画に掲げる長期ビジョン「ニッケル15万トン/年体制」実現に向け計画を推進する。

※1 MS:Nickel/Cobalt Mixed Sulfide 
ニッケルコバルト混合硫化物。ニッケル品位約60%のニッケル中間製品。ニッケル工場で生産される電気ニッケルの原料。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| アジア