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2010年11月22日

【アジア】三井物産 シンガポールでカーシェアリング事業に参画

三井物産は、シンガポールのカーシェアリング事業会社であるカークラブ プライベート リミテッド社(以下:カークラブ社)の第三者割当増資を引き受け、同社株式の58%相当の持分を取得する合弁契約書を締結し、同国でカーシェアリング事業に参画した。

シンガポールでは、車両の本体価格や税金等の諸経費に加え、車両の需給に応じて価格が変動する「車両購入権(COE)(※)」を取得しなければならないため、諸外国に比べて車両の保有コストが割高であるほか、都市部では渋滞や駐車場不足が慢性化しており、カーシェアリングが今後拡大する市場であると見込まれる。現在は、カークラブ社を含め3社がカーシェアリング会社を運営しており、合わせて約230台が導入されている。

カーシェアリングは、1台の自動車を複数の会員が共同で利用するもので、自家用車や社有車を保有せず、24時間いつでも手軽に車を利用できる新たな移動手段として欧米を中心に普及が進んでいる。三井物産は、カーシェアリング事業を「所有」から「利用」へと変化する車社会のトレンドに対応する次世代のモビリティサービスと位置付け、日本国内では2008年8月に全額出資の子会社カーシェアリング・ジャパンを設立し、東京都内とその近隣エリアで約370台(本日現在)を配置、会員数は約5,500人を越えるまで拡大させている。

今回のカークラブ社への出資・参画により、日本およびシンガポールの事業ノウハウや知見を融合させ、両国での事業展開を加速させる。更に、シンガポールを拠点として、これから車社会が成熟期を迎えるアジア・大洋州地域への進出を目指す


※車輌購入権(COE)
シンガポール政府は、道路整備の進捗状況や廃車数を勘案しながら、車両の新規登録数を排気量別にコントロールする手段として、車両購入希望者に車両購入権(COE;Certification of Entitlement)の取得を義務付けている。COEの価格は入札により決定されるため、需給状況に応じて変動する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| アジア