<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2010年08月24日

【アジア】日立とインドBGRエナジーシステム社 超臨界圧火力発電用蒸気機器の合弁会社設立

日立製作所(以下:日立)と、日立の子会社であるHitachi Power Europe GmbH(以下:日立パワーヨーロッパ社)は、インドのエンジニアリング・重電機器製造会社であるBGR Energy Systems Limited(以下:BGRエナジーシステム社)と、それぞれ、66万kW〜100万kWクラスの超臨界圧(※1)火力発電用蒸気タービン・発電機およびボイラーの設計、製造、販売、サービスに関する合弁会社設立に合意した。これにより、インドにおける蒸気タービン・発電機およびボイラーを一括で提供できる体制を構築し、インドでの事業拡大を図る。

インドは急速な経済成長に伴い電力需要が拡大しており、一部の地域では電力不足が深刻化している。これを解消するため、今後、年間15GW程度の火力発電設備の増設が見込まれており、中国に次ぐ大市場となっている。

日立グループは、国内外で多数の火力発電用蒸気タービン・発電機およびボイラーを納入した実績があり、高度な技術力と豊富なノウハウを有している。一方BGRエナジーシステム社は、インド国内でEPC(※2)事業と発電設備製造の実績を保有し、発電所の建設を一括して取り纏めるEPC事業を積極的に展開している。今後さらなる市場の伸張が見込まれるインド国内において、石炭火力発電用を中心とする蒸気タービン・発電機とボイラー事業を一貫して本格展開を図りたい日立グループと、さらなる事業拡大に向けて海外メーカーからの技術移転によって製品競争力の強化をめざすBGRエナジーシステム社との意向が一致し、今回の合意に至った。合弁会社の名称はBGR Turbines Company Private Limitedとなる見込み。


※1 超臨界圧
蒸気圧力が22.1MPa(約218気圧)、蒸気温度が374.1℃を超えた蒸気条件。火力発電では、蒸気条件を高温・高圧化することによって発電効率を高めることができる。

※2 EPC
Engineering, Procurement and Construction 

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| アジア