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2010年05月27日

【知識】「みんなの翻訳」を活用した日英の大学による共同翻訳プロジェクト

情報通信研究機構(以下:NICT)と東京大学が、運営している翻訳者支援サイト「みんなの翻訳」を利用することにより、神戸市外国語大学(以下:神戸市外大)と英国リーズ大学が、共同翻訳プロジェクトを開始した。このプロジェクトでは、両大学の学生ボランティアが、英国の小説家ブロンテ姉妹ゆかりのブロンテ博物館の英語の展示情報を日本語に翻訳している。

世界の文化財の多くは、母国語のみで情報発信されており、観光の国際化の大きな妨げになっている。そこで、2009年10月、神戸市外大とリーズ大は、日本や英国の文化財の情報発信の国際化を支援する共同プロジェクトを企画した。ところが、国際的に協力しながら使える翻訳用の良いツールがなかった。

一方、NICTと東大は、2009年4月に、ボランティア翻訳者を支援するサービス「みんなの翻訳」を公開した。「みんなの翻訳」はインターネットにつながったPCさえあれば世界のどこからでも利用できる。


「みんなの翻訳」が神戸市外大とリーズ大により、国際協力で翻訳するためのプラットフォームとして評価され、ブロンテ博物館資料を手始めに、日英の大学共同での翻訳が実施された。このプロジェクトは現在継続中で、すでに、ブロンテ博物館の展示パネルの一部が日本語化され、日本からの観光客にも便利になった。

共同翻訳の結果は、ブロンテ博物館のパンフレットとして利用されるとともにWebサイトで公開される予定。さらに、関係4機関は、今回のプロジェクトをモデルケースとして、「みんなの翻訳」を利用した共同翻訳プロジェクトを、各地の大学に働きかけて、世界展開をはかっていく。

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投稿者:gotsuat 09:35| 知識