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2010年04月19日

【物流】高速新割引制度 実質値上げに懸念の声

6月中に高速道路料金の新割引料金がスタートすることが決定した。これにより、NEXCO3社(東日本、中日本、西日本)と本四高速は、全曜日全時間帯で「中型車、大型車5,000円」などの上限制に移行し、現行割引の一部を廃止する。新割引料金は、長距離利用にはメリットがあるものの、近・中距離の利用ではむしろ値上げになるケースが多く、都市部・地方部にかかわらず、全国のトラック業界からは、マイナスの反応が目立っている。

全ト協と日本貨物運送協組連合会は、「上限5,000円(のメリット)が適用されるのは(中型車以上の輸送)12%と小さく、現行の割引制度が縮小・廃止されると9割近い利用者は大幅値上げになる」として、馬淵国交副大臣や阿久津民主党副幹事長らに対し、上限制に反対の意向を再三にわたり訴えてきた。東京都トラック協会の綿引専務も「5,000円以上は会員の8%にすぎず、大半の事業者は負担増になる」と指摘している。

新料金体系について前原国交相は、民主党がマニュフェストで示した高速道路の原則無料化の趣旨と齟齬がないことを強調。高速道路政策を担当する馬淵国交副大臣も、9日の会見で「十分なコスト低減になっていない面はあるが、激変緩和措置にも配慮しつつ(今後の料金施策)検証していく」と、トラック利用者などに理解を求めた。一方、業界側は「現在、全国のトラック協会の意見を集約しており、それを踏まえて対応を考えたい」(全ト協 矢島常務)など「見直しの見直し」に向け、全国的な取り組みを起こす構えだ。

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投稿者:gotsuat 10:02| 行政関連