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2010年04月14日

【物流】国交省 国際ハブ港湾選定に向けて

国交省が日本を代表するハブ(拠点)港湾に位置付ける「国際コンテナ戦略港湾」の選定に伴って、「国際コンテナ戦略港湾検討委員会」の第4回会合が今月2日に行われた。現在、京浜港(東京港、川崎港、横浜港)、伊勢湾(名古屋港、四日市港)、阪神港(神戸港、大阪港)、北部九州港湾(博多港、北九州港)の4港湾が国際コンテナ戦略港湾に名乗りを上げており、検討委のヒアリングでは、管理者である地元市長らが計画書の概要を説明し、各港湾の実績や優位性を主張した。

今後の人口増加が見込める首都圏の京浜港は、貨物取扱量において700万TEU(20フィートコンテナ換算)を2015年までに1,000万TEUまで増やすという目標値を掲げた。具体的に、横浜港で12年度に完成予定の20mの大水深バースや鉄道、トラック輸送のボトルネック解消等を列挙した。伊勢湾は「輸出力でモノの流れを倍増させる『産業ハブ港』」として、トヨタ自動車等の自動車産業の集積地を抱える輸出拠点の存在をアピールした。阪神港は西日本をつなぐ内航ネットワークとしての位置付けを、地勢的、経済的観点から訴えた。北部九州港湾は、韓国や中国の各都市と近隣している優位性を前面に強調している。

東アジア諸国でコンテナ貨物量が増大し、日本の港湾が地盤沈下している状況を打破するためには、港の機能向上が必須であり、日本には未だ存在しない水深18m級バースの整備が不可欠である。又、アジアに対抗するための利用料値下げといったサービスも重要ポイントとなり、民間資本の活用に向けターミナルの公設民営化といった方向性を各港が提案している。しかし、委員から民間資本の活用でどれ程のコスト削減が可能かという視点が欠けている、という指摘もあるため、5月17日の2回目ヒアリング迄に具体的な方策の提示を求めている。

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投稿者:gotsuat 10:02| 行政関連