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2010年03月26日

【物流】首都高・阪神高について距離別料金制検討

17日、前原国土交通相は記者会見を行い、現在、定額制となっている首都高速道路と阪神高速道路について、距離に応じて課金する「距離別料金制」への移行を検討していることを明らかにした。距離別料金は自公政権時代、導入に向けた準備を進めていたが、燃料費の高騰や景気悪化への影響を考慮し、先送りされていた。

現在、首都高東京線、阪神高速阪神東線が700円、首都高神奈川線が600円の定額制となっている。両高速道路会社では、自公政権下に利用者の公平性や渋滞緩和を視野に、以前検討されていた「300〜1,200円の範囲で距離に応じて50円ずつ加算」という料金体系について、2008年度中の導入を目指し、社会実験なども実施してきた。しかし、2008年8月の政府の緊急総合対策(経済対策)で11年度以降に先送りとなった。料金体系に対して、長距離利用者からの懸念の声が多かったことも先送りに至った要因の1つだったが、中でもトラック事業者からの反発は強く、首都圏、阪神圏のトラック協会は反対を要望。関東トラック協会は、同年7月「制度導入に当たっての通行料の大幅引き下げ」「廃止された回数券並みの割引の適用」などを求める要望書を提出している。

鳩山政権では、首都高、阪神高速について、マニュフェストの高速道路政策として掲げている「高速道路の原則無料化」で対象外としていた。国交省内をはじめ、政府関係者がこれまで料金の方向性について明らかにしてこなかった中、今回、前原氏が初めて「距離に応じた料金を検討している」と、両高速の料金の在り方に言及。距離別料金への移行の時期や料金体系などは「具体的に言う段階ではない」とし、明らかにしていないが、民主党政権としても当時の経済対策にのっとり、最短で2011年度の導入を視野に入れている可能性がある。しかし、当時と同様に実質的値上げとなる料金体系となれば、長距離利用者からの反発は避けられない。

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投稿者:gotsuat 10:02| 行政関連