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2009年07月31日

【流通】三菱樹脂 低温の排熱を活用できる高効率なデシカント空調機を開発

--- 一般のデシカント空調機に比べて約2割の省エネを実現 ---

三菱樹脂は、低温で水蒸気の吸着・放出(再生)ができるという特徴を有した当社独自の機能性吸着材『AQSOA』を活用し、一般のデシカント空調機と比べて約2割(当社調べ*)の省エネルギー化が可能な除湿・加湿用デシカント空調機「AQSOAデシカント空調機」を開発した。湿度のコントロールが必要とされる工場などの産業用途向けを中心にテスト販売を始める。

デシカント空調機は、吸着材(desiccant)を用いて空気中の水蒸気(湿度)を調整し、湿度と温度を個別に制御することが可能なうえ、排熱利用もできることから省エネに貢献する除湿・加湿機として注目されている。また、三菱樹脂の機能性吸着材『AQSOA』は、一般的な吸着材に使用されるシリカゲルに比べて低い温度領域でも効率良く水蒸気を放出(再生)できるという独自の特長を有している。

今回開発された「AQSOAデシカント空調機」は、その心臓部となるハニカムローターに『AQSOA』を固着しており、40℃〜80℃という従来よりも低い熱源(排熱)で水蒸気を放出(再生)させることができる。その結果、シリカゲルを用いた一般的なデシカント空調機と比べて、同等レベルの除湿性能で比較した場合、約2割(当社調べ*)の省エネルギー化が図れる。また、電気駆動式ヒートポンプや燃料電池の排熱、太陽光を効率的に使用すれば、さらなる省エネ効果も期待できる。まずは、処理風量1,300〜9,300m3/hの7機種を品揃えし、湿度コントロールが必要となるリチウムイオン電池・半導体・食品などの各種工場や、除霜対策が必要な冷凍・冷蔵倉庫などの産業用途を中心に、2009年8月からテスト販売を開始、併せて、『AQSOA』を固着した「AQSOAハニカムローター」の販売をする。

温室効果ガスの排出削減に向けて、企業や自治体の省エネに対する取り組みが活発になる中、三菱樹脂は、育成事業の一つとして位置づける『AQSOA』の事業化に向けて2009年4月に全社プロジェクトとなる“新規事業推進AQSOAプロジェクト“を発足させ、設備機器や冷熱管材などの関連事業と連携しながらその事業化に取り組んでいる。今般のデシカント空調機の発売はその一環であり、今後も、『AQSOA』を使った吸着式冷凍機用塗布熱交換器の開発・生産体制の整備など、『AQSOA』の事業化と用途開拓に向けた取り組みを行っていく。


*吸着側温度20℃湿度14g/kg−DA、再生側湿度RA 20g/kg−DAの空気条件において、
除湿量が4g/kg−DAとなる再生温度まで35℃の外気を加熱するのに必要な熱量を比較した実験に基づく
保証値ではない

 

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投稿者:gotsuat 10:00| 流通