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2009年06月22日

【知識】ロジラテジー 住友商事グループのガリアプラスとABLで業務提携

物流領域の財務戦略(事業承継・企業再生・相続・M&A)を専門とするコンサルティングファーム・ロジラテジーはこのほど、住友商事グループのガリアプラスと「動産・売掛債権担保融資サービス」の分野で業務提携した。ガリアプラスが手がける「売掛債権担保融資」(企業の持つ売掛債権や在庫などを担保にする融資)サービスをもとに、両社は今後、売上5億円〜200億円規模の中堅・中小物流企業向けに特化した新サービスを開発・提供していく。

このサービスは、ロジラテジーが手がける同規模の中堅・中小物流企業の企業再生・事業承継などの財務コンサルティングサービスにおいて、不動産などの物的担保がなく大型融資を受けられない企業に対し、ガリアプラスの「売掛債権評価システム」(ビジネスモデル特許取得(特許第3407801号))を活用して「動産・売掛債権」を担保にした大型融資を実行する。従来、金融機関では、不動産や車両、マテハン機器などの物的担保をもとに融資を行っていたが、新サービスでは、借入を行う物流企業が保有する全売掛債権についてモニタリング・債権評価を行い、キャッシュフローを把握して融資する仕組み。「売掛債権担保融資」は、欧米で生まれた資金調達手法で、米国での利用残高は42兆円に達している。

このサービスでは、売掛金を担保に取るため、これまで、多くのオーナー経営者の悩みであった個人保証は原則、不要。また、企業のキャッシュフローを評価して与信を行うため、銀行では融資できない前期赤字企業・債務超過の企業に対しての貸し出しも可能な場合がある。また、売掛債権を評価する際、全売掛債権をバルクで一括与信するため、売掛数が多いほど、リスクが分散されているという考え方にもとづいて高い評価を得られやすいという特徴がある。売掛先が上場・優良企業である必要はなく、数多くの取引先を持っていることがポイントになり、取引している荷主の数が多い物流企業にとって有効な手法となります。本サービスによる融資額の上限は2億円、最短で2週間で評価を行う。

このサービスでは、融資金額が1,000万円以上となっており、また、申し込み物流企業のリスクを考え、月商の約3割を融資可能額の目安としているため、概ね、月商3,000〜4,000万円以上の売上の物流企業が融資対象となる。但し、売掛債権に「譲渡禁止特約」が付帯されている場合、国税・社会保険の滞納が月商の一定比率を超えている場合、特定の売掛先の比率が高い場合、相殺勘定(売掛と買掛)が発生している場合などは、月商がサービス対象規模であっても、融資の対象とならない場合がある。

今後、両社では、中堅・中小物流企業は勿論のこと、全国の会計事務所からの相談にも応じていく。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 10:04| 知識