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2000年03月14日

【流通】環境問題が具体的に物流業へ影響を…

 
 

あ: 運輸省が運輸部門でのCO2排出量の目標値を発表しました
そして来年度にも全車種の燃費基準が決まるそうです

ナ:
 これは物流に携わる方々にとって
とても注目すべき事です
今まではトラックの車種毎
特に2.5t以上のディーゼル車について
基準値がありませんでした

あ:
 そうだったんですか
だから環境に関する数字の把握が
なかなか難しかったんでしょうね

ナ:
 燃費などの数値を関連づけた
車毎の環境負荷管理が可能となります

あ:
 そうなると、物流企業にとって
どんな事が必要になってくるんでしょうね

ナ:
 走行距離、時間の把握は今でも可能です
その情報に関連させて環境負荷に関する
数値の算出が可能となります

あ:
 でも、その数値をどう活かすんでしょう?

ナ:
 今、注目されているのが炭素税に代表されます環境税です
環境負荷の大小に応じて税の負担が生じます

あ:
 新たな負担をどこで吸収するのか?
今後の課題ですね

ナ:
 数値管理が可能となり、環境税が導入されますと
車によって税金が大きく変わったり
使えない車が出てくる可能性が生じます

あ:
 つまり、今まででしたら4tの荷物を運ぶのには
どんな車で運んでも同じ運賃でしたが
これからは、どの車を利用したかという
違いが出てくる訳ですね

ナ:
 物流企業にとりましても
従来のコスト管理は勿論、環境負荷に対する
数値的な把握・管理が必要となるでしょう

あ:
 時代の流れなんでしょうね

ナ:
 その時代の流れとして
東京都のディーゼル車に対する取り組みがあるんですが
ディーゼル車による黒煙などの排出ガスに対する関心が
わたくしの想像していた以上に高いというのが実感です

あ:
 メディアでも多く取り上げられてますし
消費者の環境・公害に対する関心も高くなってます

ナ: しかしトラックで運んでいる荷物は
結局我々消費者にとって必要なモノを運んでいることも
忘れないで頂きたいんです

あ: そうなんですよね
トラックでモノが運ばれなくなると
我々消費者にとっても影響が必ず出ますから


ナ:
 あと、先日話したエネルギーの分散ですね   
石油に比べCO2の排出量が少ない天然ガスの利用で
自動車だけでなく、火力発電などでもCO2削減が期待されます

あ:
 安定供給という事を考えましても
エネルギーの分散は今後の課題かもしれません

ナ:
 今後の物流企業にとりまして
体質改善が必要になるでしょう
環境という新しい規制によって
負担(=税金)が増える事により
今まで以上に詳細な数値による管理が必要になってきます
基準値をクリアするだけでなく
環境対策が企業文化として必要になってくるでしょう

◇ ◇◇関連記事◇◇◇

★地球温暖化対策検討チーム、4省庁にヒアリング
地球温暖化対策検討チームは、運輸、建設、厚生、農水の4省に対し、地球温暖化対策の取り組み・進捗についてヒアリング、運輸省は13年度税制改正で、自動車関係諸税のグリーン化を要望。
運輸部門のCO2排出抑制について、運輸省が22年までに排出量8100万tとしていた目標を、関係省庁との連携により、6800万tまで削減すると報告した。
新燃費基準では2.5t以上のディーゼル車の基準値が示されていないことについて、来年度中に測定モードを固め、その後に基準値を決め、全車種の基準値が決まる。
★環境税導入提言で一致
首相の諮問機関である政府税制調査会は、地球温暖化など環境問題に対応する為「環境税」の導入を提言する考えで一致。炭素税など環境汚染の要因をつくった人・企業が問題解決に向けた費用を負担する課税方式を軸に検討に入る。
★政府、エネルギー政策見直し
政府は今後1年かけ、エネルギー政策を見直す。原発の新規立地計画の縮小や、天然ガスを利用するガスタービン発電や燃料電池の普及、風力・太陽光発電など心エネルギーの利用促進を規制緩和策と組み合わせながら加速させる。

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投稿者:gotsuat 14:20| 流通