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2008年07月07日

【物流】国交省、東海道線・山陽線輸送枠見直しへ

国交省鉄道局は、「弾力的な鉄道貨物輸送システムのあり方」についての調査委員会報告を発表した。これは輸送枠が飽和状態といわれている東海道線と山陽線について、これまで以上に貨物の受付が可能であることを呼びかけ、輸送枠の調整などで、積載率の増送・向上を図り輸送枠の取りやすさの実現を目指そうとするものである。実証実験が行われた東京タ〜福岡タ間の結果をもとに、輸送実績と、予約状況の推移から輸送力の発生原因などを抽出・分析し、積載率の向上や輸送枠の取りやすさを実現する方策を検討してきた。

報告書のポイントとして、実現に向けての課題が6点挙げられている。

1.鉄道輸送には、JR貨物や利用運送など多くの主体が関与していること。
2.リスクを避けるために、なるべく輸送枠を確保しておこうとする傾向にあること。
3.実験が行われた東京タ〜福岡タの直行輸送枠は予約開始が始まる1週間前から一杯になっていること。
4.出線直前で多くのキャンセルが発生することで、寄席の利用が難しいこと。
5.東海道線・山陽線全線の内、東京タ〜福岡タ間の直行輸送枠は1〜2割弱の設定。
6.純平日以外の輸送余力が生じていることなどである。

また、これらの課題に対し、弾力的な輸送システムを可能にするために、事前に駅別台帳の整理・活用の仕組みづくりを行うことや、I-TEMセンター機能の拡張、利用運送事業者による集配力向上の工夫などを早急にスタートせることが解決策とされている。

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投稿者:gotsuat 10:39| 行政関連