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2004年04月12日

【知識】東芝 ノートPC生産工場 一部集約へ

ノート型PC販売世界シェア第3位の東芝は、来春をめどに、日本、中国、フィリピンに分散しているノート型PCの生産を中国・杭州工場に集約する。東芝はノート型PC全量の売上高6900億円前後であるが、コスト改善が遅れており、今期は営業赤字となる見通し。

現在、国内のノート型PCメーカーは、いずれも国内生産を続けているが、東芝のように海外市場にも販売しているのは、国内では同社だけである。また、海外市場を争う米デルなどPC大手はコストの低い中国生産を強化している。このため、東芝も生産拠点を集約しコストメリットを追求し、販売シェアの維持拡大を目指す。

今回の拠点集約によって、比較的人件費が低い中国であっても一時的には人員増になる為、人件費は増える可能性もある。しかし部品の大量購入よる原材料費、資材費の低減や、世界市場の販売を行う同社の販売物流費の見直しなど、トータルコストは最適化が期待できる。部分最適、部門最適に陥りがちな大手企業が多い中で、今回、同社の試みは単なる拠点集約に留まらない、全体最適を目指したロジスティクス戦略ではなかろうか。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 14:23| 知識