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2006年01月10日

【知識】三井物産、香港「バルトランス」に出資参画

三井物産は、香港で最大手総合物流事業会社であるBALtrans Holdings Limited(以下バルトランス)の発行済株式25%相当を取得すべく、バルトランスの大株主であるJardine Asian Holdingsから同社保有分約20%相当を全て譲り受けることで合意した。残る5%相当分については別途検討を進めている。
バルトランスは香港を拠点とし、航空貨物、海上貨物輸送に加え、3PL事業、展示物輸送等を主力業務としている。また世界17ヶ国に物流拠点を持ち、現在では1)欧州・中東・アフリカ、2)アジア・パシフィック、3)北米の3つの地域に各々統括拠点を配置し、グローバルな物流サービスを展開している。特に中国内では14ヶ所の物流拠点を保有する。
三井物産物流本部では、100%出資子会社であるトライネットを中心とし、「トライネット」ブランドの下に日本、米州、欧州、中国、東南アジアの世界5極体制を構築し、自前の物流拠点を整備、国際物流事業展開を図っている。特に、中国での物流サービス提供は、同社が中国内で設立した事業会社を活用すると共に、戦略的パートナーとの事業提携を実現してきた。
同社とバルトランスは、戦略的包括業務提携契約に基づく事業パートナーとして、中国関連ビジネスを中心とする物流事業面での関係強化を図ってきた。同社はこのパートナーシップを通じ、バルトランスが価格競争力、サービス品質、ネットワークの何れにおいても高い実力を有していると評価し、バルトランスへの出資参画を通じて「トライネット」ネットワークの機能補完、強化を目指す。今後、自動車部品等の新たな物流ニーズの高まりが予想される中国において、同社はバルトランスへの資本参画を契機とし、更なる関係強化とシナジー効果の実現を追求していく。
成長が著しい中国を含めたグローバルな物流ネットワークの構築により、グローバル企業に対するロジスティクスサービスの提供が可能となる。3PLサービスを提供する上で、グローバルな物流ネットワーク構築方法として、荷主企業や物流事業者による海外物流事業者との資本提携、合併、買収などが一層進んでくる可能性もある。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 11:50| 知識